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賃上げしたはずなのに「年収が50万円減った」32歳女性の嘆き。“若手優遇の給与体系”に納得できない

リストラ・不祥事企業の中で賞与額に差が出る理由

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写真はイメージです

上述の村上さんのケースに限らず、賞与額の増減を見ていくことで、賞与を調整弁に全体の賃金構造を見直そうという会社側の意図が透けて見えてくる。では、大量リストラを発表した企業や不祥事が発覚した企業の賞与事情はというと、各社に独自色がある。この違いについて、東京商工リサーチの原田三寛氏が解説する。 「直近の相次ぐ大量リストラは、’00年以降で最多だった’09年を上回る勢いで進んでいます。ただ実は、こうしたリストラを進めている企業の多くが黒字なんです」 実際、希望退職者募集を実施した上場企業のうち8割以上が東証プライム上場で、6割以上が直近決算で黒字だ。とはいえ各社の内部状況は、まったく異なる。 「ある大手家電メーカーの大量リストラは利益を確保しながら株主への説明責任を果たす『資本効率重視』のもの。一方、ある自動車メーカーのリストラは、切羽詰まった固定費削減の必要性に迫られた防衛的な整理で、懐事情がまったく違う。後者の場合、前年度の業績を反映した今夏のボーナスはまだよくても、今冬のボーナスがどうなるかはこれから次第でしょう」

“ゾンビ企業”が相次ぎ倒産

一方、同社の調査によると、賞与の増額に踏み切った中小企業の割合(45.3%)が、大企業の数値を8.8ポイントも上回ったという。 「中小企業は基本給を大きく動かすのが難しい分、賞与で調整する傾向があるからです。一方、大企業は制度改定の時間軸が長く、賞与も制度設計の一環として硬直化しやすい。規模の違いによって、賞与額の動かしやすさが分かれます」 そして今危ぶむべきは、コロナ禍の助成金で延命した“ゾンビ企業”の相次ぐ倒産だという。 「助成金を食いつぶしてしまった企業は、もともとガバナンスが悪く倒産率も跳ね上がっています。今、国の支援は『売り上げ100億円企業を目指せる会社』にある。いわゆる資金繰り補助から生産性支援へのシフトです。そこに気づけない経営者から脱落していくでしょう」 賞与という制度の中に、企業の体力・方向性・危機意識のすべてが透けて見える。 【東京商工リサーチ 原田三寛氏】 同社情報本部・情報部長。大学卒業後、横浜支店調査部で企業信用調査に従事。’15年から現職。帝京大学元非常勤講師
不祥事&リストラ企業[夏のボーナス]大調査

東京商工リサーチの原田三寛氏

取材・文/週刊SPA!編集部
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