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100万円近く払っても転職できない?「高額キャリアコーチング」は本当に有効なのか

人材紹介や職業訓練とも違うキャリアコーチング

キャリアコーチングと人材紹介(有料職業紹介)も当然違うサービスで、キャリアコーチングでは求人は扱わず、直接的な転職の支援は行わない。だが、この点についても、キャリアコーチングでも転職のアドバイスまでは提供する場合が多く、キャリアコーチングの会社の中には有料職業紹介の許可を得て求人を扱い、直接転職の支援をするケースもあるので、複雑になる。 人材紹介(有料職業紹介)は、法律で求職者から料金を得ることが禁止されていて、求人企業から紹介手数料を得るが、キャリアコーチングは人材から料金を得る。これも、キャリアコーチングと人材紹介の両方を提供する会社では、人材から料金を得たうえでさらに求人企業からも紹介手数料を取るため、ややこしい。 ハローワークで提供される職業訓練や、最近よく聞くリスキリングとも、キャリアコーチングは似て非なるものだ。職業訓練やリスキリングでは、基本的にその後の仕事で直接役に立つスキルや知識を学ぶが、キャリアコーチングではキャリアを実現するための自己分析や計画立案に重きが置かれる。 しかし、ここの住み分けも曖昧であり、リスキリングにおいて自己分析やその後のキャリア実現の計画に重きが置かれる場合もあれば、反対に、キャリアコーチングの一環として、理想のキャリア実現のための具体的なスキル獲得まで支援がある場合もある。

キャリアコーチング活用の注意点3選

このように実際のサービス領域が曖昧になりがちなこともあって、キャリアコーチングが人材側から高額な料金を得るものの、わかりにくく、近寄りにくいイメージができてしまっている。 もちろん、そもそもキャリアコーチングは直接転職の成功を目指すための支援ではないため、今まさに転職や就職を目指す人には合わないことが多い。それが伝わらずにミスマッチに至る場合がある。また、多くのキャリアコーチングのサービスは、ちゃんとしたサービスを本来の目的に沿って提供しているのだが、一部に悪質なサービス提供者がいるために注意が必要になる場面もある。 私が考えるキャリアコーチングを活用する場合の注意点は、次の3つだ。 1. 目指すキャリアが確実に実現するわけではない 2. 料金に見合った結果が得られるとは限らない 3. 転職市場や採用担当・人事のニーズと”ズレ”ている場合がある それぞれ解説しよう。
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1. 目指すキャリアが確実に実現するわけではない
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50代以上のシニアに特化した転職支援を提供する「シニアジョブ」代表取締役。大学在学中に仲間を募り、シニアジョブの前身となる会社を設立。2014年8月、シニアジョブ設立。当初はIT会社を設立したが、シニア転職の難しさを目の当たりにし、シニアの支援をライフワークとすることを誓う。シニアの転職・キャリアプラン、シニア採用等のテーマで連載・寄稿中

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