仕事

100万円近く払っても転職できない?「高額キャリアコーチング」は本当に有効なのか

1. 目指すキャリアが確実に実現するわけではない

どんなサービスでも100%の成功などあり得ないが、何度も繰り返しているように、キャリアコーチングは転職の支援ではない。そのため、転職やその準備という意味では効果に直結しにくい。 その人が本当に望んでいる理想のキャリアを引き出し、伴走してくれるコーチがいれば心強く感じる人もいるかもしれない。一方で、コーチングを通じて理想を変更させられたり、言いくるめられたように感じてしまう人もいるだろう。 就職・転職の活動や、その準備について、もっと具体的な支援がほしい人には向かない。

2. 料金に見合った結果が得られるとは限らない

実はキャリアコーチングの費用は比較的高額なものが多く、一般的なもので20万〜70万円程度、中には100万円以上のものもある。 確かに理想のキャリア探しからその実現まで長期間伴走してくれると考えれば、納得の金額かもしれない。しかし、反対に転職の成功に直接結びつかないサービスにそこまでお金をかけたくない人も多いだろう。 日本ではキャリアのための自己投資が外国ほど一般的でないことも、金額に納得感が生まれにくい一因だろう。お金を得るために働こうとしているのに、働くまでに高額な費用を求められてはかなわないと考える日本人は多い。 公共のハローワークが無料で活用できるだけでなく、民間の人材紹介も求職者から料金を取ることが禁止されており、就職活動にお金がかからないこともキャリアコーチングをより高額に見せる。ちなみにハローワークでは、キャリアコンサルタントによるキャリアコンサルティングも無料で受けられるので、さらにキャリアコーチングの高額が際立つ。 そのため、逆にキャリアコーチングに職業訓練や人材紹介など他のサービスを組み合わせて付加価値を高める試みもよく見られるが、これがかえってキャリアコーチングの複雑さを高めたり、職業訓練や人材紹介として考えると高額、効果が薄いといった批判につながったりしている。
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3. 転職市場や採用担当・人事のニーズと”ズレ”ている場合がある
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50代以上のシニアに特化した転職支援を提供する「シニアジョブ」代表取締役。大学在学中に仲間を募り、シニアジョブの前身となる会社を設立。2014年8月、シニアジョブ設立。当初はIT会社を設立したが、シニア転職の難しさを目の当たりにし、シニアの支援をライフワークとすることを誓う。シニアの転職・キャリアプラン、シニア採用等のテーマで連載・寄稿中

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