ライフ

凍結した路面で“あおり運転”した車の自業自得な末路「バックミラーを見たら、運転手が呆然と立ち尽くして…」

アイスバーンであおる車に「正気じゃない」

雪道運転 三宅春子さん(仮名・50代)は、北海道で長年車通勤をしている。 「北海道の冬は慣れているつもりですが、とくに厄介なのは“前日が暖かくて、朝に気温が下がった日”です。アイスバーンといって路面が完全に凍って、スケートリンクみたいになるんです」  その日も、まさにそんな状況だった。帰宅ラッシュの夕方、慎重な運転が求められたという。 「車間距離をしっかりとって、滑らないようになるべくブレーキを使わないようにしていました。肩にずっと力が入っているような、張り詰めた感じでしたね」  そんな緊張感のなか、バックミラーに映った1台の車が、異様な存在感を放っていた。 「明らかにスピード出しすぎなんです。信号で止まるたびに後ろにピッタリとくっついてきて、もう“あおっている”ってはっきりわかるくらいでした」  それでも三宅さんはペースを乱さず、落ち着いて運転を続けた。 「この状況であおるなんで、“正気じゃない”としか思えませんでした」

あおり運転の代償

 そのとき、前方を走っていたバスが突然急ブレーキをかけた。 「すぐに私もブレーキを踏みました。でも、“ズズズズッ”て滑ってしまって……。ABS(急ブレーキをかけたときなどに、車両の進行方向の安定性を保ち、ハンドル操作で障害物を回避する可能性を高める装置)が作動して、ハンドルがガタガタ震えて、心臓がバクバクでした」  かろうじて停車できたものの、次の瞬間、後ろから“あの車”が強引に追い越してきたという。そして……。 「私を抜こうとした瞬間、ツルっと滑って、そのまま車が回転し始めたんです。ぐるぐる回って、ドカン!って雪山に突っ込んでいきました」  三宅さんは、すぐ後ろを通らなければならず、ハンドルをギュッと握りしめながら、ゆっくりと通過した。 「怖さのあとにきたのは、不思議な爽快感でした。“自業自得だな”って心のなかでつぶやきながら、静かにアクセルを踏みました」  雪に突っ込んだ車を確認することもなく、三宅さんは何事もなかったように家路へと向かった。 <取材・文/chimi86>
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
1
2
SPA!編集部が「人生後半を賢く楽しく生きる」をテーマに厳選した記事をメルマガ会員限定で毎週金曜日にメールでお届けします。仕事・お金・性・人間関係…人生を豊かにする秘訣が見つかります。無料・10秒で完了です。
無料でメルマガ登録する⇒⇒
※登録後、メール認証が必要です。受信した認証メールをクリックして、登録を完了させてください。
※認証メールが届かない場合、迷惑メールに入っているか、メールアドレスが間違っている可能性があります。再度ご登録ください。
【関連キーワードから記事を探す】