ニュース

「やらなければ殺される」カンボジアが詐欺の一大拠点に…中華系マフィアが牛耳る“園区”の恐怖

中華系マフィアと切り離せない財閥がカンボジアに

カンボジア[詐欺拠点]の全貌

南西部にあるリゾート、シアヌークビルの詐欺拠点

 園区を支配するのはカンボジア人ではなく、カンボジアに根を張った中華系マフィアというのが公然の事実だ。  彼らは現地警察や軍、さらに政府高官までを抱き込み犯罪シンジケートを組成しているというから、問題の根は深い。 「政権の中枢にいる要人が、中華系マフィアの大物経済人と一緒に特殊詐欺の複合施設を建設したとか。首相の親戚が不正なオンライン市場に関与したとか。カンボジアが国ぐるみで特殊詐欺に関与しているなんて話はもはや定説です。中華系マフィアと表裏一体の財閥がカンボジアにはあり、地権者から土地を借りて園区を建設し、KTV(連れ出しできるキャバクラ)やカジノホテルなど付帯施設を拡充したりもする。日本人詐欺グループはその大きな庭場の中でスペースを借りて営業するテナント、あるいは日本に向けた特殊詐欺で稼ぎたい中国人グループに人材を供給する派遣業者みたいな位置づけで、中華マフィアの下請けというのが実情です」(前出・A)

カンボジアの特殊詐欺が「中華系一強」の理由

 ミャンマーやフィリピン、ラオスなど、東南アジアの多くの国は世界各国の特殊詐欺集団が根城を構えているが、カンボジアに限っては完全に中華系一強。  その理由は「汚職がしやすい土壌」にあることは先にも触れたが、産業の構造的にも中華系マフィアの呪縛から逃れられない仕組みになっているという。カンボジアとタイで送金業務を行うAが続ける。 「福建省出身の中国人がカンボジアに帰化し、建設やカジノ、特殊詐欺で大儲け。今やアジア各国に支社を持つ財閥になっています。彼のような支配層はカンボジア国内にある大手通信会社ともつながっていて、国内の通信状況を監視しています。不自然なトラフィックが集中しているようなエリアがあれば調査に出向き、それが“筋”を通していない特殊詐欺グループならば叩き、時には殺害することも辞さない。このようにして中華系マフィアの独占状態を維持しているのです。コロナ後には東北や深圳などからも特殊詐欺グループが入ってきて、今では大きく分けて5~6の巨大集団がシアヌークビルやプノンペン郊外で全世界を相手に活動しています」
次のページ
英語が堪能な人材を豊富に抱える
1
2
3