スポーツ

巨人・阿部監督の“懲罰交代”が波紋…言葉のチョイスをいつも間違えてしまう残念さ

③「もう、誰を出しても一緒じゃないですか」6月5日ロッテ戦後

 交流戦の千葉ロッテ戦で1-2のサヨナラ負けを喫した試合での発言。主砲の岡本和真選手を故障で欠く中、貧打にあえぐ打線についてのコメントです。  これは、阿部監督流のユーモア、かつての野村克也氏のようなボヤキと見ることもできそうですが、阿部監督の言葉には、どこか後ろ向きな影があります。クスッと笑わせるよりも、冷笑とか嘲笑の類ですね。  このように言っている背景には、自チームの戦力分析を冷静に行っているという自覚があるのかもしれません。しかし、これもまた<誰を出しても一緒>のチームを作った責任の一端は、あなたにもあるのではないですか、というブーメランが飛んできます。  たとえば、これと同じ発言を評論家が言うのであれば、まだ理解できます。部外者だからこそ、冷徹に比較ができるからです。ですが、監督という立場では、そのような戦力であることを理解したうえでその仕事を引き受けたという事実がついて回ります。  つまり、どれだけ冷静さと客観を装ったところで、その発言には常に監督としての自身に対する責任が発生する。しかし、今季負けが込んでからの阿部監督の発言には、その責任に対する我慢が感じられません。  それが、味方に対して冷たく突き放しているように見える最大の要因なのではないでしょうか。  とはいえ、ペナントレースはまだ50試合ほど残っています。どん底を経験した巨人の逆襲はなるのか?その時、阿部監督の言葉に変化はあらわれるのか? まだまだ楽しみは尽きません。 文/石黒隆之
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。X: @TakayukiIshigu4
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