エンタメ

地元で有名な暴力ジジイにからまれ、思わず言い放った言葉とは/東出昌大

これほど人間らしい生き方をしている人はいないのではないだろうか。現在、猟師免許を持ち、北関東の山間部で狩猟生活をしながら役者業をしている現役ハンターの東出昌大が実体験をもとに、何気ない日常を綴るSPA!の人気連載を公開。山での生活を送る東出昌大が出会った地元で有名な暴力ジジイについて述べる。(以下、東出昌大氏による寄稿)
誰が為にか書く

東出昌大

   ある朝、いつものように出猟をし、山中で獲った鹿を担いで軽トラに戻って来たところ、私を轢き殺さんばかりのスピードで黒の軽自動車が突進して来た。ギリのところで急停車した軽バンの運転席の扉が乱暴に開けられると、咥えタバコのオッチャンが私に向かって大声を張り上げた。「おめぇええっ! オラが山で何やってるだぁああっっ!!」  内心「あぁ、またか」と思いながら、小さなため息をついた。このオッチャンの悪評は地元で轟いており、以前は猟師だったそうな。しかし誰彼構わず「てめぇこのヤロウ!」「ブン殴るぞ!」「こんガキァ!」と喚き散らし、行く先々で他の猟師と喧嘩をし、挙げ句に家庭内暴力で通報され鉄砲を取り上げられた事で有名だった。
1988年、埼玉県生まれ。’04年「第19回メンズノンノ専属モデルオーディション」でグランプリを獲得。’12年、映画『桐島、部活やめるってよ』で俳優デビュー。現在は北関東の山間部で狩猟生活をしながら役者業をしている