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夏祭りで“フェス”さながらに騒ぐ外国人観光客に地元の人たちが困惑「和やかな雰囲気が台無し」

試食を「まるでビュッフェのような感覚で食べ尽くす」

試食 加藤悠太さん(仮名)と妻は、東京でのライブ参戦を兼ねて旅行に訪れた。二人とも食べ歩きが趣味で、ある下町の商店街を訪れたときのことだ。 「小さな佃煮屋さんや和菓子屋さんが並び、いくつかの店では試食も提供されていました」  商店街を歩いていると、ふと目に入ったのは和風のみやげ屋の前で試食に夢中になっている外国人観光客の姿だった。東南アジア系と思われる若い男女2人組は、ひと口サイズにカットされた商品を何度も何度も取っては食べていた。 「まるで『おかわり自由』のビュッフェのような感覚で楽しんでいる様子でした」  試食はあくまで“お試し”である。食べ放題ではない。  加藤さん夫妻は、一度その前を通り過ぎ、他の店を見て回った。約15分後に同じ場所を通りかかると、驚いたことにその2人はまだ同じように試食を続けていたという。  さすがに店員も困った表情で対応していた。 「店員さんが『No more eating, please』と何度も伝えているのが聞こえてきました」  しかし、2人は聞く耳を持たない様子。そこで登場したのが、店長と思われる落ち着いた雰囲気の年配男性だった。彼は言葉ではなく、“行動”で対処する方法を選んだ。 「無言で店の奥から“とっておき”の試食品を取り出して手渡しました。それは真っ赤な梅干し。見た目からして強烈な酸っぱさが想像できました」  好奇心いっぱいに梅干しを2つ口に運んだ外国人男性の反応は劇的だった。 「次の瞬間、まるで漫画のようにバタバタと悶えはじめて。店長が『もっと食べていいですよ? さぁ、どうぞ! どうぞ!』と声をかけると、2人は苦笑いしながら小走りでその場を立ち去っていきました」

商店街に響いた拍手

 これは商店街の人たちにとってはもちろん、日本人の観光客にも強烈な出来事だったようだ。 「そこに居合わせた人たちが一斉に拍手し、ちょっとした一体感が生まれました。私たち夫婦も『あの梅干し、絶対に強烈なやつだったね』『店長さん、かっこよかったね』って。  外国から来た人にとって、日本の試食の文化は珍しく、つい無邪気になってしまう気持ちも分かります。ただ、それでも『限度』や『節度』が大切だと思いますね」 ——文化や風習の違う土地を訪れてテンションが上がってしまうのはわかる。外国人観光客と地元の人々、お互いが気持ちよく過ごせるように早くなってほしいものだ。 <文/藤山ムツキ>
編集者・ライター・旅行作家。取材や執筆、原稿整理、コンビニへの買い出しから芸能人のゴーストライターまで、メディアまわりの超“何でも屋”です。著書に『海外アングラ旅行』『実録!いかがわしい経験をしまくってみました』『10ドルの夜景』など。執筆協力に『旅の賢人たちがつくった海外旅行最強ナビ』シリーズほか多数。X(旧Twitter):@gold_gogogo
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