「あったかいんだからぁ~」で一世を風靡した芸人の現在。ブレイク時は“最高月収800万円”「一年くらいは休日なかった」
佐藤:需要がなくなってきたのもありましたが、’15年の夏が当時の観測史上最大の猛暑だったこともあって、「あったかい」どころじゃなかったのも影響したかもしれません。
長谷川:夏に聞けるように盆踊りバージョンの「あったかいんだからぁ~♪」とかも作ったんですけど、猛暑には勝てなかったですね(笑)。

ーーブレイク当時を思い返して、「調子に乗っていたな」と思うエピソードはありますか?
佐藤:いまも活動を続けるシンガーソングライターの女性に、「印象に残るフレーズは大事だと思うよ」って偉そうにアドバイスしたのはとんでもなく調子に乗っていたなと思いますね。
長谷川:そもそもほとんど歌わない方なのにな(笑)。
佐藤:室内なのになぜかサングラスまでかけてましたから(笑)。あれは完全に天狗でした。
長谷川:僕は「あったかいんだからぁ~♪」を毎回全力でやっておけば、もう少しブレイク期間が伸ばせたのではないかと思います。自分でこのネタに飽きてしまって、雑にやることもありましたし。
佐藤:冗談抜きで毎日100回くらい言っていたから、飽きてしまうのもしょうがないけどね。
長谷川:志村けんさんに一度だけお会いしたときに、「君たちはお客さんにウケるフレーズを見つけたんだから、全力でやり続けなさい」と言っていただいて、絶対に手を抜いたらダメだなと痛感しました。なので、今でも漫才で「あったかいんだからぁ~♪」をやるときは全力で挑んでいます。

ーーブームが落ち着いた後、’16年頃から佐藤氏の故郷である富山県、そして隣の石川県でレギュラー番組が始まります。
佐藤:富山出身の有名人だと立川志の輔さん、柴田理恵さんがいるんですが、久しぶりに富山出身で売れた芸能人として歓迎されて嬉しかったですね。
長谷川:僕は埼玉出身ですが、その頃は毎週富山の居酒屋で飲んでました。北陸のレギュラー番組は2023年に終わりましたが、その後もちょこちょこ行ってます(笑)。
佐藤:なんで出身の俺より馴染んでるんだよ(笑)。

ーー翌年の’24年には、漫才協会に入会しています。心境の変化があったのでしょうか?
長谷川:漫才協会の会長であるナイツの塙(宣之)さんから声をかけていただいたんです。北陸のレギュラー番組が終わって、改めてネタを頑張りたいと思っていたタイミングだったので入会しようと思いました。
佐藤:やっぱり漫才は好きなんですよね、二人とも。
――現在は、ビートたけし氏が若手時代に芸を磨いた場所として知られる浅草の「東洋館」で開かれる、漫才協会の定席寄席にも定期的に出演しています。
佐藤:舞台に頻繁に立つようになって、やっぱりネタをやってないと芸人って腐っちゃうなと感じましたね。
長谷川:昭和26年に開業した歴史ある演芸場ですが、今も「あったかいんだからぁ~♪」がウケるんで頑張らないとなぁと身に沁みます。

――今後の目標はありますか?
長谷川:漫才で頑張っていきたいので、何か賞は取りたいなと思っています。「クマムシ」の結成が2010年、M-1グランプリの出場資格が結成15年以内なので、2010年結成のクマムシはM-1グランプリの出場資格が「結成15年以内」なので実はまだM-1グランプリにギリギリあと2年出られるんですけど、出てる芸人のレベルが高すぎてM-1は出場をビビっています。
佐藤:お前がネタ書いてるんだから、頑張ってくれよ(笑)。
長谷川:’23年から始まった出場資格が結成16年以上の「THE SECOND〜漫才トーナメント〜」(フジテレビ系列放映)という大会があり、代わりにこちらは出てみたいなと。老若男女を笑わせられる芸人になるのが目標ですね。
佐藤:僕は長谷川に捨てられないように頑張るだけです!
長谷川:前に富山の居酒屋で日本酒を飲みながら「俺も頑張ってるんだよぉ」って号泣してたけど、お前も頑張ってるのは知ってるから。
佐藤:あれはお前が馴染みすぎて肩身が狭かったんだって!
世間からは「一発屋芸人」の認識が強いものの、現在も演芸場に立って新たなネタを披露するなど、クマムシは芸を磨き続けている。第二のブレイクを果たす日が来るか、二人の今後に注目したい。
浅く広くがモットーのフリーライター。紙・web問わず、ジャンルも問わず、記事のためならインタビュー・潜入・執筆・写真撮影・撮影モデル役など、できることは何でもやるタイプ。X(旧Twitter):@matsushima36
故・志村けん氏の言葉「全力でやり続けなさい」

天狗になっていた当時の佐藤氏
地方でレギュラーが始まるも終了……漫才協会に入会

日本各地の営業のステージにはいまも多くの観客が押し寄せる

浅草・東洋館にて漫才協会の定席寄席でも全力の「あったかいんだからぁ~」を披露

現在の宣材写真でも「あったかいんだからぁ~」のポーズを取る長谷川氏
浅く広くがモットーのフリーライター。紙・web問わず、ジャンルも問わず、記事のためならインタビュー・潜入・執筆・写真撮影・撮影モデル役など、できることは何でもやるタイプ。X(旧Twitter):@matsushima36
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