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トルネード投法「興南・島袋」、春夏連覇の“その後”。「大学時代の酷使」で輝きを失い…現在は指導者として後進に夢を託す日々

大きな山場となった「準決勝の報徳学園戦」

 夏にはさらなる成長を見せる。初戦の鳴門戦では7回を自責点0の好投。2回戦は試合巧者明徳義塾との対戦。明徳義塾は直球狙いだったが、島袋は「ちょっとでも緩急をつければひっかける」と冷静にピッチングを組み立て、12奪三振のピッチングで完投勝利。3回戦の仙台育英戦も10奪三振の完投勝利をあげるが、準々決勝は8回を投げて自責点3と少し疲れが見えはじめた。  この夏の甲子園で大きな山場となったのが準決勝の報徳学園戦だ。報徳学園は島袋への対策はもちろん、試合序盤に機動力を活かし、畳み掛けたのだ。ただ、島袋を含めた興南ナインは冷静だった。島袋自身、「これだけ取られたし、もう取られないでしょ」との言葉を残しているが、その余裕が報徳学園にプレッシャーを与える。打線はジリジリと追い上げ、最終的に逆転する。島袋も、試合序盤こそ苦しんだが、終わってみれば12奪三振を記録した。  そして、東海大相模との決勝は4回にビッグイニングとした興南が一方的なリードを見せ、春夏連覇を成し遂げた。

中央大学入学後に歯車が狂い出す

 決勝において島袋は120球を熱投。この大会783球目を三振で締めくくり、春夏の優勝投手となった。この奪三振で、甲子園通算130個目の奪三振を記録し、2024年の1月時点で歴代2位の記録となっている。夏の甲子園のピッチングを振り返ると、球速も安定していた。高校野球のレベル感で140㎞/h台中盤を投げる投手を攻略するのは難しかったのがわかる。  さらに、「勝ち抜くためには力勝負ばかりではダメ。『考えるピッチング』で球数を少なくして、打たせてアウトを稼ぐことも必要」と言うようにツーシームを多用するシーンも見受けられた。高校生離れしたクレバーなピッチングを見せ、チームを春夏連覇に導いたのだ。  しかし、中央大学入学後に歯車が狂い出す。高卒でもプロで活躍できるレベルだった島袋は、大学1年からチームのために投げた。「大学2年の春までは調子がよかったんです。春のリーグ戦で開幕から2連勝し、調子がよかったので次の日大戦も投げました。でも、ここでヒジがぶっ飛びました」と本人が振り返るように、島袋は大学2年の段階で満身創痍だったのだ。高校時代の酷使に言及する人は多くいるが、島袋の場合は明らかに大学時代の酷使の影響で輝きを失った。
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長期離脱によりバランスが崩れ、イップスに
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野球評論家・著作家。これまでに 『巨人軍解体新書』(光文社新書)・『アンチデータベースボール』(カンゼン)・『戦略で読む高校野球』(集英社新書)などを出版。「ゴジキの巨人軍解体新書」や「データで読む高校野球 2022」、「ゴジキの新・野球論」を過去に連載。週刊プレイボーイやスポーツ報知、女性セブンなどメディアの取材も多数。Yahoo!ニュース公式コメンテーターにも選出。日刊SPA!にて寄稿に携わる。Instagram:godziki_55 X:godziki_55 TikTok:@godziki_55 Facebook:godziki55

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