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東大院卒の研究者兼レースクイーンが「男性のほうが嫉妬深い」と考えるワケ。「なんで水着になっているんだ」というナゾの指摘も

日本の研究者を巡る問題は「根深い」

――Reinaさんといえば、昆虫愛も強いですが、研究者の置かれた境遇などについてもいろいろな意見をお持ちですよね。前回の記事では、研究者を“推す”活動をする人がいてもいいとおっしゃっていたような。 Reina:その思いは現在も変わりません。事業が軌道に乗ったら、研究機関への寄付なども考えているくらいです。ただ、アカデミアたちは非常に苦労をしながら研究をしてる一方で、一般市民が研究者を応援するという構造はなかなか構築できないでしょうね。 ――確かに、研究者がやっていることが具体的にどんなことなのか、日頃から気にしている人は多くないでしょうね。相変わらず閉じられた空間なのでしょうか。 Reina:私はもう大学院を離れてしまったので、詳しいことはわかりません。ただ、漏れ聞く話などから、状況は大きく変わっていないように思います。密閉された空間のなかで、しかも圧倒的多数が男性というアンバランスな比率があります。日本の研究者を巡る問題はわりと根深いと私は感じているんです。 ――近年は女性活躍推進の機運が高まっていますが、そうでもないですか。 Reina:いえ、たとえば「女性研究者限定公募」などのように、積極的に女性研究者を採用しようとする動きは見られます。ただ、アカデミアは性別にかかわらず非常に狭き研究の門を争っているわけです。血の滲むような努力の末に研究成果を得られたとして、男性研究者であるという理由だけで公募の要件から外されたら、アンフェアだと思うのではないでしょうか。やがて女性研究者へのやっかみや僻みが増大することになれば、男性にも女性にもよくない結果になるように思うんです。

ナンパされたり、身体を触られたり…

Reina+World

大学院時代、セクハラまがいの言動を受けた

――男性研究者もまた、鬱々としているんですね。 Reina:そうだと思います。前回、私が受けたハラスメントのお話をしたと思います。まったく普通の丈のスカートを履いているだけで、「そんなスカートで研究ができるのか」と怒声を浴びせられたり、何度かセクハラまがいのことをされたりもしました。  友人の女性研究者のなかには、学会でナンパされたり、懇親会の席で身体を触られたりした子もいます。ひどい例になると、なかばストーカーとなったりもするようです。それが指導教授や共同研究者からの誘いだと無碍にできないので、病んでしまう女性もいるでしょうね。 ――Reinaさんが感じる、男性研究者の問題はどのようなところですか。 Reina:私が大学院時代に感じていたのは、実は男性のほうが嫉妬深いのではないかということです。それは男性だけが悪いのではなくて、社会的にもまだ「男性が稼ぐのが当然」という風潮が根強いなかで、研究者は必ずしも安定した生活が保証されていません。そうした焦りが、ときとして嫉妬を呼ぶのだと思います。  そんな男性たちに囲まれるのだから、女性が研究者として大成するのは並大抵のことではありません。敬愛する女性研究者の先輩も、「偉い先生にペコペコして、でも自らの強さを失わない人じゃないと女性で研究を続けるのは難しかった」と振り返っています。
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アンチは養分くらいにしか思っていない
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ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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