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『ごんぎつね』の葬式を「鍋で煮て溶かしている」と誤答した小学生を「バカにできない」理由。“国語力不足”は大人にも

大切なのは創作に触れること

 知識とは、理解を助けるストックされた情報の総体です。  国語の問題は「以下の文章を読んで、あとの問いに答えよ」と提示されますから、「文章だけで問題が解けるようになっている」としばしば説明されます。  ですが、「文章の内容だけで解け」とは一言も言われていない。知識があればあるほどに、初めて読んだはずの文章の理解度やスピードは上がっていき、結果として「国語力」が上昇しているように見えます。  小学校4年生では、「葬式のために村の人が集まるとき、料理が振る舞われることがある」といった常識的な想像を行うのは難しいでしょう。 「おはぐろ」をつける女性の描写も、やはり葬式の準備を表すとは読み取れない。彼らの常識の中に「葬式の際におはぐろをつける風習があった」ことがないからです。  とはいえ、読解力をつけるために知識を貪るとか、手当たり次第に本を読むとかはしたくない方が大半でしょう。  そこでお勧めなのが、「創作に触れる」ことです。創作とは、文章ばかりの本だけではなく、マンガやドラマ、映画、ゲーム、演劇など様々な創作物全般を指します。  様々な文脈のパターンを知ったり、物事の構造を理解したり、人々のふるまいや言動が他者にどんな影響を及ぼすかを考えたりできるからです。

読めないのは常識不足かも

 もしも辞書的な意味が理解できており、文法的な知識も足りているのに読めないならば、それはあなたの常識外の意味が、文章に含まれているのかもしれません。  逆に、相手があなたの意図しない意味を読み取ってしまったのであれば、相手には自分とは異なる「常識」があるのかも。  書き言葉に限らず、すべての言葉は、発する側と受け取る側のキャッチボールですが、常に発信者と受信者の知識や能力レベル・出生文化圏などが一致しているわけではありません。そのため、時にはミスマッチも起こります。  相手に自分の言葉が伝わっていない・もしくは相手の意図がわからないと感じたならば、言い換えるなどして、別の形でのアプローチを目指す方が、建設的かもしれません。 <文/布施川天馬>
著述家、教育ライター。 一般財団法人「ドラゴン桜財団」評議員。 1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を編み出し、一浪の末東大合格を果たす。著書に最小コストで結果を出すノウハウを体系化した『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』など。株式会社カルペ・ディエムにて、お金と時間をかけない「省エネスタイルの勉強法」などを伝える。MENSA会員。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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