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川釣りを楽しんでいると現れた異様な光景。木から吊られた鳥の死骸に思うこと/東出昌大

これほど人間らしい生き方をしている人はいないのではないだろうか。現在、猟師免許を持ち、北関東の山間部で狩猟生活をしながら役者業をしている現役ハンターの東出昌大が実体験をもとに綴るSPA!の人気連載を公開。山での生活を送る東出昌大が釣りのさなかに出会った鳥の死骸について述べる。(以下、東出昌大氏による寄稿)
誰が為にか書く

東出昌大

   7月28日、7時50分起床。本当は6時くらいに起きるはずが、昨晩も猟師仲間と5時間にわたる宴会をし、痛飲した為に二日酔いでグズグズと起き出した。今日は楽しみにしていた釣りだというのに、昨日の酒とタバコが背骨や肩にベットリ貼り付いているようで、身体が重く呼吸も浅い。昨日作った常温の麦茶を500mlほどゴブゴブと飲み込む。ひと息つき一昼夜の間に麦茶が饐(す)え始めたことを感じるが、これくらい何の問題も無い。  米を炊き、その間に身支度。最近飼いはじめたミミズのコンポストから生きのいいミミズを一匹ずつつまみ出しては餌箱にプッと入れていく。野菜屑や卵の殻などをミミズコンポストに入れると、ミミズがそれを食事にし、成長、繁殖をしてくれる。ミミズの排泄物などが混ざった土は最高の肥料になるし、釣り具屋でミミズを買う必要も無くなり、穫れたてでニオイの強いミミズはイワナに対してバツグンのアピール力を持っている。そして何より小さな循環が生まれているようで嬉しい。
1988年、埼玉県生まれ。’04年「第19回メンズノンノ専属モデルオーディション」でグランプリを獲得。’12年、映画『桐島、部活やめるってよ』で俳優デビュー。現在は北関東の山間部で狩猟生活をしながら役者業をしている