更新日:2025年08月20日 16:09
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「ダウンジャケットは不人気に」「丸井は脱アパレル」…ほとんど知られていない“ファッション業界”3つの激変ポイント

激変③「ダウンジャケットが徐々に不人気に……」

ダウンジャケット 2000年ごろから人気が出始めたプレミアムダウン。モンクレールやカナダグースなど多くのブランドが名を連ね、冬になれば「一生物だから」とボーナス一括買いする人が急増しました。広告代理店の戦略勝利か、何故か日本では高額ダウンが売れに売れた。所得関係なく学生までも「無理してでもダウンだけは良いものを」という認識が生まれ、街は10万円以上のダウンで溢れてきたのです。  しかしながら、近年これらプレミアムダウン人気に翳りが出てきています。理由の一つは当然のことながら気候変動。暖冬続きの近年ですが、平均気温が上がり夏は猛暑日だらけに冬も比較的温暖な気候へと変化。  四季が感じられる日本ですが徐々に熱帯気候に近づいてきているのは皆さん感じておられる通りです。この気候で「冬山でも登れるプロスペックのダウン」なんて必要あるはずない。北海道ならいざ知らず都内でダウンが必要なシーンはもはやほとんどありません。  また、もう一つの理由に中綿技術の発達があります。米軍採用の中綿、プリマロフトやクライマシールドを筆頭とし、「軽くて暖かい中綿」が開発されてきています。ユニクロも近年ではダウン一択ではなく「パフテック」と名付けた新型中綿をリリースして強化しており、性能は従来のダウンに勝るほどです。  ダウン同様に軽くて暖かいのはもちろんですが、中綿を選ぶメリットは水や湿気に強いということ。ダウンは水に濡れること、多湿のところでは著しく性能が落ちますが合成繊維を使った中綿は水に強く日本の多湿気候にもよく合っています。かつコストも安くダウンより圧倒的に手頃な値段で手に入る。そうなるともはやダウンに注目が集まらないのも頷けますね。

ダウンから中綿の流れが止められない

 ダウンは手入れに大変手間がかかる。ブランドは「一生物」などと謳い販売してきましたが、実はダウンは一生使える保証がまるでありません。まずダウンを洗う確実な方法を知る人がどれだけいるでしょう? ダウンのクリーニングを請け負ってくれる店舗もありますが、ダウンのクリーニングはトラブルが相当数多いことで知られています。  ダウンのかさ高が減ったり、変色させてしまったりとダウンのクリーニングに100%はほぼありません。一生物と謳いながら一生扱うケア方法を提示できずに販売してきたのは景表法違反ではないかと個人的には思います……。  流行から10年20年経ちそこに気づきはじめたというのもあるのではないでしょうか。アパレルの闇の一つだと思います。広告代理店の戦略に乗せられて不必要かつ一生使える保証のないものを販売されていたのです。  実際、モンクレールはスニーカーまで展開するトータルラグジュアリーブランドに転換していますし、カナダグースはめっきり着用している方を見なくなりました。ユニクロもダウンから中綿に転換しはじめており、今後ダウンは日本では見かけないものになるのでは……とも思います。  以上、「おじさん必見! 10年前とここまで違う! 激変したファッション業界!」でした!
MB
ファッションバイヤー。最新刊『ロードマップ』のほか、『MBの偏愛ブランド図鑑』『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Xアカウント:@MBKnowerMag

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