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「手足が動かなくても、自分の世界は自分で決められる」25歳女性アーティストが口でタッチペンをくわえて描く“自由への道”

手足が動かなくても「なんとかなる」で生きていく

作品

六鹿香さんの作品「お花見」(口と足で描く芸術家協会提供)

——絵を描く環境は整いましたか? 実家だと道具を広げるスペースも限られていて、両親という他者の存在もあって、集中しづらかったんです。でも今は、自分専用の机があって、画材も好きなものを揃えられる。細かい描写もごまかさずに描けるようになって、絵のクオリティも上がったと思います。 今は協会の他に、プライベートのSNSでも絵を投稿してます。そのアカウントでは、障がいがあることを発信していないので、障がいに関係ない活動もできています。
作品

六鹿香さんの作品「クリームソーダ」(口と足で描く芸術家協会提供)

——これからの目標を教えてください。 好きなことが仕事にできて、 ずっと目標だった「親から自立する」ということが叶ったから、現状維持かな(笑)。Instagram(@m.kaori_illust)のフォロワーさんが増えたらいいな、とは思います。 私は基本「なんとかなる」で生きてきたんです。そもそも生まれたときから障がいがあったから、深く考えてもしょうがないことが多かった。 だって、始めてみなきゃ分からないことばかりですよね。一人暮らしを始める前も、ヘルパーさんを頼む前も、どれくらい自由がきくか想像できなかったけど、なんとかなっています。 手足が動かなくても、自分の世界は自分で決められる。だからこれからも「なんとかなる」で生きていきます。 ——教科書にファイルを挟んで口でページをめくり、できることを少しずつ自分の力でやってきた六鹿さん。その延長線上に、一人暮らしや絵の仕事が待っていた。自分だけの部屋は、彼女にとって「自由」の象徴。「なんとかなる」と信じて、これからも自分の世界で描き続けていくのだろう。 <取材・文/綾部まと>
ライター、作家。主に金融や恋愛について執筆。メガバンク法人営業・経済メディアで働いた経験から、金融女子の観点で記事を寄稿。趣味はサウナ。X(旧Twitter):@yel_ranunculus、note:@happymother
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六鹿 香:Instagram(@m.kaori_illust)
口と足で描く芸術家協会:ネットショップ
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