仕事

アナウンサー志望の女子大生が、浅草で人力車を引く仕事に就いたワケ。150kgの男性を乗せた経験も

250キロまで乗せられるワケ

関森ありささん

人力車一台に250キロまで乗せることが可能で、関森さんはブレイキングダウン出場経験のあるラガーマン「ノッコン寺田」氏も乗せたことがあるようだ

——女性が重い人力車を引くのは、やはり大変なのではないでしょうか。 関森:よくそう言われるのですが、実は人力車は筋肉で引いているわけではなく、「テコの原理」で動かしているんです。持つ場所によって車体が軽くなるポイントがあって、そこを一定に保ちながらバランスで引きます。力任せに引くと逆にバテてしまうんですよ。 ——なるほど、人力車を引いたことのある人にしかわからないコツがあるんですね。 関森:はい、コツを掴むまでが大変でしたが、コツさえ掴んでしまえば重い人が乗っても大丈夫です。規定では250キロの方までお乗せできますし、以前、ラジオの収録でノッコン寺田さん(体重150キロ)をお乗せしたこともあります。 ——お客さんが重い方が大変、というわけではないということでしょうか。 関森:むしろ逆で、重い方のほうが一度スピードに乗ると進みやすかったりします。誰も乗せていない「空運転」の時の方が、自分で引っ張らないといけないので大変なくらいです。

引くより難しい「お客様を見つける」こと

——車夫のお仕事で、一番難しいのはどんなことですか? 関森:車夫の仕事には二つの関門があると思っています。第一関門は「人力車を引けるか、引けないか」。これは過酷な研修を乗り越えればクリアできます。そして多くの人が辞めてしまう原因になるのが、第二関門の「お客様を決められるか」です。どんなに走れても、お客様を見つけられなければ仕事になりません。 ——営業力やコミュニケーション能力が問われるのですね。 関森:コミュニケーション能力だけでは、意外と乗っていただけないことが多いんです。私が大事だと思うのは「泥臭さ」ですね。断られるのが当たり前の世界なので、それでも笑顔で、必死に声をかけ続けられるかどうか。言葉がうまくなくても、一生懸命な気持ちが伝われば「この子、頑張ってるから乗ってあげたいな」と思っていただけることがあります。不器用でも諦めずに頑張れる人の方が、この仕事は向いているかもしれません。
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Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA!編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント
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