仕事

35歳~50代サラリーマンの年収が激減中。見落とされている原因とは…氷河期世代や景気だけではない

「週3日勤務の正社員」はなぜできない?

江夏:確かに、「企業にフルコミットできる人が世帯に2人」というのは、もう無理ですよね。家庭が立ちゆかなくなる。 海老原:だから、女性が辞めてパートにならざるを得ないわけでしょう。氷河期世代で40~44歳で非正規就労の人のうち、実は85%が女性で、その大半が“主婦のパート”なんです。 今の正社員は週5日勤務ですけど、例えば週3日勤務の正社員にして、1.6倍の人数を採用するってどうですか? 給与は6割になったとしても、そういう働き方ってキラキラするじゃないですか? 通勤風景江夏:そこは、労使双方の意識によりますよね。労働者の側にも、固定観念が根付いている。企業、労働者、家庭、行政、全てのクラスターが関わり合う中で形成された均衡状態を崩せないから、変わらない。 でも,それぞれのクラスターの中は多様なわけです。「週3日勤務いいね、残りは自己研鑽や副業をしよう」と思う労働者と、「活動の幅が広い人に来てほしい」と思う企業が出会えばいい。

もっといろいろな人事制度が出てきてほしい

海老原:日本企業って、頭が固すぎませんか? 正社員で週3日勤務とか、残業一切ありませんとか、たとえ給与が安くても人気出ると思うけどなあ。 例えば、僕が以前いたリクルートは、40年も前から日本型雇用なんて全然やってないじゃないですか。20代で課長とか、30代で役員とかになる人もいるけど、ダメだとパッと見切りをつけられて、誰も終身雇用なんて期待していない。それでうまくいってるのに、なぜ他社はマネしないんですかね?やってみればいいのに。 江夏:私も、やりたいのならやってみればいいのにとは思いますよ。うまくいかなかったら、その時考えたらいいわけで。 海老原:日本企業は、なぜ横並びで一生同じことやってるんだろう。 江夏:氷河期からどんどん話がそれてますが、大丈夫ですか? 雇用の不安定さや所得水準における氷河期世代の特徴は、だいぶ消えたけれども残っている。そのことと、日本の企業と労働者が、それぞれのやりたいことをもっと追求する余地があったことは、相関しているのかもしれません。
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氷河期世代をめぐる誤解の数々
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「就職氷河期世代論」のウソ

詳細なデータが解き明かした、意外すぎる氷河期世代の実像とは?