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タイでボイラー技術者から“そば職人”になった日本人の紆余曲折。そば粉を求めてオーストラリアまで…

実は空飛ぶそば職人でもある

空を飛ぶ澤田さん

オーストラリアの空を飛ぶ澤田さん

というのは、澤田さんは大学入学からアビエーション・スポーツ(航空スポーツ)にかかわっている。空を飛びたいという夢を子どものころから持っていて、大学入学時に航空部に入り、グライダーに乗っているのだ。 グライダーはエンジンがなく、上昇気流だけで飛び続ける飛行機だ。あらゆる航空機の中でもっともパイロットの腕が試される。目に見えない上昇気流を知識と勘でみつけ、滑走路という決められた場所に帰ってこなければならないという、聞いただけで難しい乗りものなのだ。 「空に上がったら自分の腕しか信じられるものがない」 と澤田さん。タイでも小型飛行機の操縦はしていたものの、グライダーがしたくて2024年からオーストラリアのフライトクラブに飛びこんで参加。タイにはグライダーがないので、昔のままの空への情熱を持ってオーストラリアに足を運んでいるのだ。 そんな趣味がそば粉とつながる。しかも、これも自分で生産者をみつけだし、飛びこみで相談を持ちかけ、最終的にオーストラリア国内の販売価格とほぼ同じ値段でタイに出してもらう約束まで取りつけた。

すでにバンコクでは人気店に卸している

急速冷凍

急速冷凍なので、店でも家庭でも“できたての状態”で食べることができる

澤田さんが作るそばは製麺直後に急速に冷凍され、かつ一人前で包装されている。これなら、仕入れた飲食店は大きな釜、あるいは鍋で茹でるだけでいい。そばのことを知らないタイ人調理師でも、できたてのそばが簡単に作れるということだ。そば専門店でなくても本格的なそばをメニューに載せることができるようになった。 このそばはすでにバンコクの有名店などに卸されている。大阪発のバンコクでは知らぬ人のいない居酒屋チェーンはもちろん、地鶏で有名なヤキトリ店、タイ版『料理の鉄人』元審査員の料理店屋、東京発の居酒屋チェーン店、そのほか複数の日本料理店などだ。居酒屋では締めメニューのひとつになっていて、その店のこれまでの名物だった締めの料理をもしのぐ人気だ。
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髙田胤臣(たかだたねおみ)。タイ在住ライター。初訪タイ98年、移住2002年9月~。著書に彩図社「裏の歩き方」シリーズ、晶文社「亜細亜熱帯怪談」「タイ飯、沼」、光文社新書「だからタイはおもしろい」などのほか、電子書籍をAmazon kindleより自己出版。YouTube「バンコク・シーンsince1998│髙田胤臣」でも動画を公開中

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