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「授業料を払わないと除籍」奨学生期間の満了を告げられた中部大生が、大学への抗議で資格を復活させるまで

授業料の支払いを督促する電話。調べてみると……

入学以降の阿部さんの成績。’24年度のGPAは春・秋学期とも、通算3.00を越えている

ブランクを乗り越え、無事に4年生への進級が決まった’25年3月、一本の電話が学生支援課から阿部さんのもとに入る。 「『奨学期間は満了しているので、’25年度も授業料が発生します』という用件でした。電話口では支払いを了承したものの、その後改めて学内のポータルサイトで確認してみたら、’24年度のGPAは基準値の3.00を上回っていたんです。 ‘19年度末で奨学生期間3年分は満了しているものの、休学期間を除けば、’24年度は資格取消の翌年に当たります。’25年度は資格が復活し、奨学期間4年目に該当することになる。だとすれば、『大学側の認識がおかしい』と直感しました」(阿部さん) 4月2日、改めて「私(阿部)の特別奨学生は本年度(※編集部注:’25年度)より復活して然るべき」と大学にメールを送ったところ、学生支援課の担当者から、’24年度の1年間は資格復活のための猶予期間である「取消期間」に該当すること、学内では「取消期間=奨学期間」として扱われるために’24年度が期間の4年目となり、奨学生期間は満了になるとの説明があった。 「大学の奨学生規程に『取消期間』という言葉はなく、こんな概念があること自体、この時初めて知りました。後日学生支援課の窓口に出向き、話し合いの余地がないか担当者に改めて聞いてみたのですが、『学内の会議で既に決まったことなので、いくら言われても変わりません』と、一蹴されてしまいました」(阿部さん)

’25年4月、中部大学学生部長から阿部さんの元に届いた手紙

さらに4月24日には、同大の学生部長から’25年度春学期の学費が未納であることとあわせて、「学費が納入されない場合、除籍になる」と通告する手紙(書面)も実家に届いたという。

SNSで訴えを続け、大学の態度が急変

担当者の態度や書面の内容を踏まえると、大学との交渉の余地はもはやないと認識した阿部さんは、訴訟を起こすことを決意。独力で書面準備を進めていたところ、事態は急変する。 6月5日、学生支援課の担当者から「阿部さまと本学との見解の相違によりご心配をおかけし誠に申し訳ございません。改めて、阿部様のご主張を明確にご提示いただけますとありがたいです」とメールがあった。「親に除籍通告まで飛ばしておいて何言ってんの」と喧嘩腰の文面を返したが、その約3週間後に当たる6月26日、大学から「先日、阿部様よりメールを送付いただき、ご主張について改めて慎重に検討を重ねた結果、特別奨学生の資格復活を決定しました」と、阿部さんの主張を全面的に受け入れる連絡が入ったのだ。 7月11日、面談のため大学に足を運ぶと、職員の態度は一変していた。 「学生支援課から計3人の職員が出てきて『この度はご迷惑をおかけしまして申し訳ありません』と、深々と頭を下げられ、’25年度分の特別奨学生向けの書類を渡されました。ただ自分は除籍になる覚悟で、4月からの講義には出ていなかった。『今更復活を言われても解決にならない』と、書類の受け取りは辞退しました」 後日、改めて内容証明郵便で復学の条件を問い合わせたところ、大学側からは「復籍された年度について、特別奨学生資格を復活させる措置を講じ、授業料、施設設備費、教育充実費に相当する額の納入を免除し、これをもって相殺する」(原文ママ)との回答があり、再び大学に通うかどうか慎重に検討を重ねている最中という。
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事態を公にしたことで、大学の態度が変わった
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