未成熟な子供のほうが拒否感は少ない!連立方程式よりも役立つ生きるスキルを教える/東出昌大
これほど人間らしい生き方をしている人はいないのではないだろうか。現在、猟師免許を持ち、北関東の山間部で狩猟生活をしながら役者業をしている現役ハンターの東出昌大が実体験をもとに綴るSPA!の人気連載を公開。山での生活を送る東出昌大のもとに、夏休み子どもたちが遊びに来たときの話について3回にわけて述べていく、今回は第3回だ。(以下、東出昌大氏による寄稿)
子供達と出猟し、獲った鹿を山から下ろした。解体する為に自宅の滑車に吊し「解体やりたい?」と聞くと「やりたい!」と。今まで数々の親子の前で獣を解体する機会に恵まれてきたが、ほとんどの場合に子供はそれをじっと見つめ、その表情から拒否の反応は見て取れなかった。
寧ろ大人のほうが「これが命を頂くってことよ」「普段食べているお肉もこうやって誰かが殺しているのよ」と言語化をする。この「命を殺(あや)める」という行為を力強い言葉で装飾し、自分と子供に刻もうとする試みは大人が好む。私にもその感覚はあった。きっと大人は、脳が発達、成熟し、社会性を持った末に普遍的な規範みたいなものを言語で構成したい欲求に駆られるのではなかろうか。
1988年、埼玉県生まれ。’04年「第19回メンズノンノ専属モデルオーディション」でグランプリを獲得。’12年、映画『桐島、部活やめるってよ』で俳優デビュー。現在は北関東の山間部で狩猟生活をしながら役者業をしている

東出昌大


