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1セット4000円の安キャバクラに通う中年男性が暴走する理由「“負けを取り返したい”が強すぎる」

絶対に一緒に帰りたいおじさん VS 絶対に一緒に帰りたくないキャバ嬢

お酒

※写真はイメージです

 その後、おじさんは拗ねたり、機嫌を直したり、歌ったりしながら閉店時間まで過ごし、閉店時間が過ぎても 「今日は絶対に許さない!」 「ここで待ってるから」 「一緒に帰るから」  と、言って席をたちませんでした。  閉店後、従業員出入口から外に出ると、おじさんがいて「A子は?まだロッカールームか?」と、その場にいる女の子たちに聞きました。  誰かが男性スタッフを呼びに行って、呼ばれた男性スタッフ数名とおじさんが揉み合いになって、そこへさらにパトロール中の警官が来て、その後のおじさんがどうなったのかはわかりません。おじさんの姿を見たのはその日が最後になってしまいました。  後日、彼女がお店の送迎車で無事に帰宅していたと聞いてホッとしましたが、ひと悶着を間近で見ていた私にとっては結構怖い出来事でした。  去年の5月に新宿区内のマンション敷地内でガールズバー元経営者の女性が殺害された事件だっていまだに記憶に生々しい。同業者たちが殺されるたびに、あのおじさんのことを思い出してしまいます。  いったい何を「許さない」つもりだったのでしょう。

暴走する理由「同じ1万円でも重みが違う」

   キャバクラやガールズバーなどを「出会いの場」ととらえ、そこで働く女性に真剣に恋をしてしまう男性はいますし、それ自体は珍しいことではありません。  ですが、お財布に100万円入っている方にとっての1万円と、お財布に1万円しか入っていない方にとっての1万円では重みが違います。言うまでもなく、後者の男性の方が真剣です。1セット4,000円の安キャバといっても、さすがに4000円ポッキリで遊べるということはありませんが、飲み代が安価である分、客層は後者のような男性に偏りがちです。  飲み代が4000円前後のキャバクラやガールズバーは比較的手軽に「親密さ」や「承認」を得られる場として機能している一方で、感情的な「依存」を生みやすい場でもあります。特に日常生活で親密な関係や承認を得る機会が少ない人にとっては、この空間は強い魅力を持ちます。  そして真剣な男性ほど、ただのお遊びがお遊びでなくなってしまいます。
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暴走おじさんにならないために
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1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989

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