仕事

特殊清掃業者が語る、秋になると「孤独死の清掃が減る」ワケ。その一方で火災・水害の復旧作業は増加

集中豪雨で40件の依頼がきた日も

水害秋になって火災以外にも増えた現場がある。 「他に増えた現場としては集中豪雨による浸水です。我々の会社は大田区にあるのですが、集中豪雨が起こったときに、一瞬で大田区から40件の清掃依頼がきました。雨水が外から入って来たとか、外が洪水になって家の中に入ってきてしまったのでなんとかしてくれといった依頼です。 また、大雨の影響で家の中の排水管が逆流してトイレや洗面所から溢れ出てしまって、家の中が水浸しになったという現場です。一番酷かった現場は地下室が大雨によって冠水したケースです。階段が水浸しで、水を吸い上げてから部屋の中にあるものはすべて外に出して、清掃消毒、乾燥までしたので、復旧するのに3週間くらいかかりました。普通の水害だと15万から20万円くらいの費用で済むのですが、冠水の場合は100万円以上かかりました」
水害

悲惨な状態のトイレ

水害現場というのは清掃の工程がどうしても長くなってしまう。 「乾燥機を長いこと放置して部屋を乾燥させたとしても、それだけで終わらせることはできないんです。乾燥させるということは、水を蒸発させるということなんですが、水が蒸発すると湿度が高くなるんです。そこで洗濯機サイズの除湿機を持ち込んで、中の湿度を70%くらいから30%くらいまで下げなくてはいけません。さらに、カビなどの二次被害を防がなきゃいけないので、かなり気を使います。ただこれをやるにも部屋の広さとか濡れ具合、浸水度合いによってかかる期間が変わったりするので、定期的な経過観察が必要なんです」 水害ただでさえ湿気が多い地下室である……。 「部屋の作りなどによっては3日で終わることもありますが、部屋全体が濡れてしまっている場合は2週間くらいかけて清掃をしないと、湿気を残したまま引き渡すことになります。そうなると、カビのリスクや害虫のリスクがあがるので注意しなくてはいけません。カビの発生は健康被害などの恐れもあります。なので必然的に作業完了までお時間をいただくことになります」 <取材・文/山崎尚哉>
(公社)日本ペストコントロール協会認証技能師。1992年、東京都大田区生まれ。地元の進学校を卒業後、様々な業種を経験し、孤独死・災害現場復旧のリーディングカンパニーである「ブルークリーン」の創業に参画。これまで官公庁から五つ星ホテルまで、さまざまな取引先から依頼を受け、現場作業を実施した経験を基に、YouTubeチャンネル「BLUE CLEAN【公式】」にて特殊清掃現場のリアルを配信中!趣味はプロレス観戦
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