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「自分の浅はかさを今でも強く悔いる」コロナワクチン接種後の死亡報告2,295件、医師たちのドキュメンタリーが問う“科学の本質”

疑問を感じつつも流されて「打った」

©「ヒポクラテスの盲点」製作委員会

――そんな大西監督も少し疑問を持ちつつも、コロナワクチンを接種したとのことでした。 大西:安全性について多少の疑念を持ち、自分なりに論文を読んだり調べたりしましたが、今思えば十分ではなかった。政府や厚労省、専門家の意見から、「まあ大丈夫だろう」と軽々しく信じたと思います。 自分は会社の職域接種のきっかけを作り、接種の取りまとめ役を担いました。今考えると恐ろしいと思うのは、心の中で1%おかしいと思っていても、現実に流されて自分に対しても他者に対してもブレーキを踏めなくなるということです。同調圧力に負けたというのか、思考停止になってしまったというか…。 当時は会社の取締役の1人だったこともあり、「コロナ禍で経営はどうなってしまうのか」という切迫感がありました。早くロケを開始しないと、という気持ちからコロナワクチンが救世主に見えていた気がします。「自分の身体にとって、同僚の誰かの身体にとってどうか」と考え抜くのではなく、「会社のために、社会のために」と、言わば主語が大きくなっていきました。多くの人がワクチン接種をするほど感染症は収まるはずだと、盲目的に自分の思考が傾いていった感じを思い出します。自分の浅はかさを、今でも強く悔いる気持ちがあります。

専門家の予測は

――例えば、年代によっては未接種者より接種者の方が陽性率が高いという統計など、コロナワクチンの感染予防効果が疑われるような客観的なデータが映画中に登場しますが、これは専門家であれば予測可能だったことなのでしょうか。 大西:「コロナワクチンを打った方が感染しやすくなる」ということも、完全に実証されたわけではありません。それが包括的に検証されていないことこそが、最大の問題の一つだと思います。「接種するほどに感染しやすくなる」ことを危惧していた医師や研究者は、確かにいましたが少数でした。 ただ、コロナウイルスはどんどん変異していくので「さほど効かないのではないか」、「ワクチンでウイルスに対抗してもいたちごっこになる」と予測した専門家はもっと多くいたはずだと思います。 一方で「僕はこう予測しますのでワクチン接種を止めて下さい」と言って止まるものではありません。接種事業は当時の菅(義偉)政権によって押し進められた国策だったからです。「接種後の死亡報告」が募って来て初めて、その事実をもとにコロナワクチンの安全性についての疑問を表明することができます。 国民全員を対象に、接種事業が一気に進んだことを振り返ると、多くの人たちが思考停止に陥っていた異常事態であったことは間違い無いと思います。やはり僕は、若年層全般への接種推奨に正当性はなかったと、今は考えています。
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利益が不利益を上回れば接種
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ライター、合同会社インディペンデントフィルム代表社員。阪南大学経済学部非常勤講師、行政書士。早稲田大学法学部卒業。行政書士としてクリエイターや起業家のサポートをする傍ら、映画、電子書籍製作にも関わる。

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『ヒポクラテスの盲点』
企画・監督・編集:大西隼 撮影:井上裕太 音楽:畑中正人 CG:高野善政 プロデューサー:杉田浩光 杉本友昭 大西隼
出演:福島雅典(京都大学名誉教授) 藤沢明徳(ほんべつ循環器内科クリニック理事長) 児玉慎一郎(医療法人社団それいゆ会理事長) 上田潤 大脇幸志郎 上島有加里 宜保美紀 佐野栄紀 新田剛 楊井人文
製作:「ヒポクラテスの盲点」製作委員会 制作・配給:テレビマンユニオン
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(日本映画製作支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
2025年/日本/110分/ステレオ/16:9  (C)「ヒポクラテスの盲点」製作委員会
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