仕事

1日300杯売った“ビールの売り子”が暴露する「女の戦い」の舞台裏。客の目につかない裏で“嫌がらせ”されることも<漫画>

悪口が飛び交うバッグヤード

ビールの売り子 また、売り子にとってリピーターをどれだけ囲えるかも“売れっ子売り子”になるための重要なポイント。1日に何杯も買ってくれるような太客を複数人抱えることで安定して高いインセンティブを得られるようになるわけだが、その太客の“推し変”によって、新たな“女の戦い”が勃発することもあるとか……。 「気の強い売り子で『あの子、私の常連に勝手に声をかけてた』って文句言う子もいました。可愛がっていた後輩であっても、売った杯数を抜かれたら一瞬で態度変わりますからね。とにかく樽を交換する基地などの裏側では悪口が飛び交っていて、『ちょっと可愛いからって調子に乗ってる』『SNSを使って集客するとか水商売気取んなよ』など、いろんなことを聞きました」  また、客の目につかない裏でも“嫌がらせ”が起きることもあったようだ。 「樽交換のタイミングで、わざと私の邪魔になるような動きをしてくる売り子がいたんです。ホント1分1秒が勝負なので、露骨な嫌がらせは売上にも響いてきます。あと、移動中に“あの子なんかムカつくよね〜”って聞こえるように言われたり。悔しいけどそれって“売れっ子の証”なんですよね。敵が多いってことは、それだけ結果を出してるってことだから」

“自分が一番だ”と思わないとやっていけない

 売り子の世界は、見た目が良いだけでは勝ち残れない。立ち回り方も重要だが、精神面においても「根性」や「負けん気の強さ」も生き残るためには必要になってくる。 「結局、ルックスは“武器のひとつ”でしかないんです。気が弱い子は何度も場所を譲っちゃって、それでチャンス逃して……ということを繰り返す。でも、売れている子はみんなメンタルが強い。売れ行きが悪い日も、嫌がらせされても、笑顔で堂々と売り子としての仕事をまっとうするんです。とにかく強い気持ちを持って、どこかで“自分が一番だ”って思ってないとやっていけない世界でした」  ビール片手に楽しむ野球観戦の裏では、売り子たちが静かな火花が散らしている。次に球場でビールを買うとき、その一杯の向こうにある“女の戦い”を少しだけ想像してみてはいかがだろうか。 取材・文/セールス森田
愛知県出身の漫画家。パチンコ・パチスロ漫画を中心に活躍し、‘15年より月刊ヤングマガジンで連載を始めた『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ『中間管理録トネガワ』が大ヒット。サウナとビールの愉悦を描いた『極上!サウナめし』はサウナ好き必見の一冊 X(旧Twitter)@hashimotosan84
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