ライフ

忘年会シーズンに多発する「当日キャンセル客」に飲食店が困惑。予約した新入社員が泣きはらした顔で頭を下げにくるまで

「3軒予約して1番安いお店を利用した」と開き直る新入社員

スマホで連絡を取る多忙な女性店員

※写真はイメージです

 その頃、あまりにも当日キャンセルが多発していたため、予約の前日に「人数の変更などはありませんでしょうか?」と、確認の連絡を入れるようにしていました。  しかし、「12月の某日に50名で」と予約をしていった新入社員には連絡がつきません。嫌な予感がしながらも、当日を迎えました。  嫌な予感は的中し、当日の予約時間を過ぎても50名は現れません。当日の、しかも無断キャンセルです。食材も人件費も全部パーです。50名分の前菜やピザ、パスタ、メイン料理、デザートなどは誰にも食べられることなく……です。何度経験しても悲しく、むなしいものです。  後日ですが「着信履歴があったから」と、あっけらかんとした様子で新入社員から電話があり、少し意外に思いました。こういうのは無視するのが相場というか(もちろん無視して欲しくないが)、予約なんてしてませんみたいな顔をしてスルーする客が圧倒的多数である、というのが現場での体感です。  彼女は、 「すみません!実は同じ日に3軒お店を予約して1番安いレストランを利用したんです」 「安いところにしろって上の人から言われちゃってて」 「でも〇〇〇さん(私が勤めていたお店)は美味しかったのでまた行きます」  と、弁明(?)しました。

泣きながらキャンセル料を支払いに来た新入社員

 彼女たちはコース料理+飲み放題の予約をしていました。50名分の食事が廃棄になったことなどを踏まえ 「キャンセル料はお料理代の分だけでも支払えませんか?」  と、店長が伝えたところ、彼女は 「えぇっと……上の人に確認します」  と、言って電話を切りました。  どうせこのまま音信不通だよね〜、なんて思いながら過ごしていると、しばらくしてお店に新入社員の彼女が現れました。泣きはらした顔で私たちに頭を下げ 「ご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ありません」  と言ってATMの横に置かれている銀行の封筒に入ったお金を差し出しました。 「上の人に確認したところ……」  と、彼女が話すことを要約すると、キャンセル料の支払い義務が発生したのは新人の落ち度である。よってキャンセル料は代表者である彼女が負担するべきである、ということを「上の人」に指示された、とのこと。  店長は「こっちも商売なのでお金は受け取りますけど」と、浮かない顔です。  余計なお世話ですけど、そんな会社辞めちゃってもいいんじゃないですか、と言いたくなりました。
次のページ
飲食代の踏み倒しを堂々と宣言する客
1
2
3
4
1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989

記事一覧へ
【関連キーワードから記事を探す】