現代では、小学校から、みんな仲よく、勉強もスポーツも頑張って、いい職業に就いて、自分の望んだ人生を実現させましょう、ということが教えられます。
当然のことながら、その考え方自体には何も問題はありません。けれども、それは主に女子の活躍を後押しする方向に働いており、学業や雇用のデータにおいても顕著にあらわれている。イギリスのベストセラー『Of Boys and Men』という本は、“男”であること自体が、肩身の狭い思いを強いられる世の中であることが数字の上でも明らかになってきていると指摘しています。
また、アン・ハサウェイとロバート・デ・ニーロの映画『マイ・インターン』では、ハサウェイ演じるオンラインファッションのCEOが自社のいかにもオタク、服もヨレヨレで非モテな男性社員に向かって、酔っ払いながらこう言い放つシーンがありました。
<私たち女は何者にもなれるし、したいことは何でもできると教わってきた。でも、そのせいで男の子たちのことがおろそかになってしまったのかもしれない。>
この映画の監督と脚本を手掛けたナンシー・マイヤーズは、まさに女性の視点から男性に対する教育が不十分であることを訴えたのです。
『男磨きハウス』にここまで深刻な問題意識があるかはわかりませんが、少なくとも時代の空気を一定程度すくい取っていることは言えます。