更新日:2026年01月05日 17:27
エンタメ

「危ないからダメ」は“子供のため”か?山の学校で教えたナイフの危険性と使い方/東出昌大

都市部の生活に疲れ、人間らしい暮らしをしたい人の地方への関心が高まっている。そんななか猟師免許を持ち、北関東の山間部で狩猟生活をしながら役者業をし「山の中で楽しく遊んで暮らしているだけ」と話す東出昌大のもとには、山の生活に憧れ、彼の生き方に共感した仲間が集まる。ここでは、東出昌大の実体験をもとに綴ったSPA!の人気連載を公開。今回は東出昌大本人が「この土地に恩返しがしたい」と考え、開催した“山の学校”の様子をお伝えする(以下、東出昌大氏による寄稿)
誰が為にか書く

東出昌大

「子供の怪我をする権利を保障すべき」という主張に共感

 独り山の中で楽しく遊び暮らしていた私だったが、怪訝な表情で「何がそんなに面白いんですか?」と訪ねて来た友人たちもこの土地にすっかり魅了され、ワラワラと移住者が増えた。  田舎暮らしは東京と比較すれば極端に家賃が安いのも魅力の一つだが、やはり土地の方々にこれでもかと親切にして頂いたことが大きかったのだろう。家賃がタダor1万円くらいの住み処をそれぞれ構え、各々の田舎暮らしを満喫している。同時に私が「猟師になれば焼き肉食い放題」と能天気な発言を繰り返していたために皆一様に狩猟免許の取得も志し、ここ数年、猟友会の会員数は右肩上がり、今年は8人も新規で加入する。  仲間が増えると人は不思議なもんで、何か出来る気がするし、何かしたい欲求が生まれるようだ。「せっかくだからこの土地に恩返しが出来て、あわよくば明るい未来にも繋がることをしたいね」ってな話し合いの結果、恩人の営むキャンプ場で「山の学校」を開催するようになった。
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参加者さんが描いてくれた似顔絵

 学校と銘打つだけあって、参加者の中心は子供。以前、公園で花壇に手を伸ばす子供に向かって「汚いから触っちゃダメ!」、コンクリートの縁石に足をかける子供に向かって「危ないから登っちゃダメ!」と親が声掛けする状況を私が都会で度々見たことがあり、胸がキューッとなった経験があった。そんな時ヨーロッパの幼児教育で「子供の怪我をする権利を保障すべき」という声が上がっていると知り、これは大事だと深く頷いた。

1988年、埼玉県生まれ。’04年「第19回メンズノンノ専属モデルオーディション」でグランプリを獲得。’12年、映画『桐島、部活やめるってよ』で俳優デビュー。現在は北関東の山間部で狩猟生活をしながら役者業をしている