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25歳の女性が映画の配給会社を起業するまで「マンションを購入するための貯金で配給権を買い、会社を辞めました」

「一人じゃ何もできない」と思うことが多くて

──映画の配給権というのは、一般においくらぐらいなのでしょうか? 粉川:作品によってピンキリですが、今まで弊社が買ってきた作品は1万ドル(現在のレートで約160万円)が多いですね。『ストールンプリンセス』も似たような感じです。大金ですが、会社員の収入でも買えなくはない……額なんです。 ──不可能な額ではないですが、すごい行動力です。 粉川:今までダイエットや語学学習など、続かなかったことのほうが多いんですけどね(笑)。無謀に見えて、自分なりにシミュレーションはすごくしています。もし公開が無理だったら、他の配給会社に転職活動して「映画の権利を一本持っています」とPRするつもりでした。
エッジな人々

’23年夏、ウクライナの人々に向けて行った『ストールンプリンセス』試写会の様子

──配給権はあっても、公開にはさらにお金がかかります。 粉川:キャスト調達やスタジオ代など、吹替制作が一番お金がかかりました。それでクラウドファンディングもして、最終的に933万3105円もの支援が集まりました。上映で得た収益を、ウクライナの制作スタジオや映画関係団体にお渡しするという目的もありました。 ──日本語吹き替え版では主人公の声優を、オーディション番組発のボーイズグループ「INI」(アイエヌアイ)の髙塚大夢(ひろむ)さんが務め、俳優の斎藤工さんがナレーションをしたことも話題になりました。 粉川:髙塚さんのことは存じ上げてはいたのですが、詳しくは知りませんでした。でも、ラジオなどで聴いた声が、単純に素敵で。斎藤さんもまったくコネはなかったものの偶然街でお見かけする機会があり、こちらからお声がけしたところ、快く作品にご協力いただけました。 ──同作公開後は、どのように事業を展開されてきたのでしょう? 粉川:何本か作品を買い付けました。ただ翌年の公開は難しく、韓流アイドルのマーケティング業務などに携わっていました。 ──当時と比べ、従業員も増えたとか。 粉川:アルバイト2人、社員2人の計4人体制になりました。私は本当にミスが多く、たとえば劇場の入場者特典を40館に送るときに3館ぐらい漏れがあったり、「一人じゃ何もできない」と思うことが多くて。次回作に向け映画を買い付けた後で、お金もありませんでしたが、「何とかさせよう」と踏ん切りました。
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ジブリを愛する監督が作った、長編アニメ
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編集者・ライター。1986年、神奈川県生まれ。一橋大学社会学部社会学科卒、同大学院社会学研究科修士課程中退。批評誌「PLANETS」編集部、株式会社LIG広報を経て独立。2025年3月に初の著書となる『文化系のための野球入門 「野球部はクソ」を解剖する』(光文社新書)を刊行。現在は「Tarzan」などで身体・文化に関する取材を行いつつ、企業PRにも携わる。クラブチームExodus Baseball Club代表。
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