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「ジブリへの感謝を込めた」ウスマン・リアス監督インタビュー

 アニメ文化が存在しなかった国で、監督はどんな思いで『グラスワーカー』を作ったのか? インタビューの抜粋を紹介する。
エッジな人々

『グラスワーカー』ジャケット ©Mano Animation Studios

『グラスワーカー』は、ジブリ映画から受けた影響を感謝を込めて表現した作品です。  幼少期にジブリ作品を初めて見て以来、宮崎駿監督や高畑勲監督作品らの繊細さ、感情の誠実さは、私の芸術性を深く形づくりました。ヒーローたちの足跡をたどりたかったので、私は『グラスワーカー』のすべての絵コンテを自ら描き、多くのシーンをアニメーション化しました。
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1477枚に及ぶ絵コンテをすべて描いた ©Mano Animation Studios

 パキスタンとインドやアフガニスタンとの軍事衝突は、インフラの不安定さや行政上の遅延など、作品にさまざまな制限をもたらしました。ただこれらの問題によって作品を作る目的意識が明確になりました。 「エルフィルムズ」の粉川氏から本作を公開したいと問い合わせが入ったときは、とても光栄に感じました。芸術における私の個性を形づくった国が私の作品を歓迎しているなんて、今までの人生のすべてがつながったように感じた瞬間でした。
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作中カットより。主人公のガラス職人・ヴィンセントとヒロインのアリズ ©Mano Animation Studios

 この映画が、私が子どもの頃にジブリ作品から受けた感動のほんの一部でも与えられたなら、私が目指していたことは達成できたと言えるでしょう。 ===== (※1)『ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン』 ウクライナのアニメ。騎士に憧れる青年が、悪の魔法使いチェルノモールにさらわれた王女ミラを救う。日本では主役の吹き替え声優に髙塚大夢(INI)が起用され、公開時には俳優の斎藤工がナレーションを務めた (※2)『グラスワーカー』 パキスタン初の長編手描きアニメーション映画。アヌシー国際アニメーション映画祭でワールドプレミア上映、アカデミー賞パキスタン代表作品に選出 (※3)横浜フランス映画祭 フランス映画を宣伝する団体「ユニフランス」主催のもと、神奈川県横浜市のみなとみらい地区を中心に開かれる、国内最大級のフランス映画の祭典 (※4)ひろしまアニメーションシーズン 広島県広島市内で開かれる。環太平洋・アジア地域を中心に世界のアニメが集う。アニメーション映画祭としては国内で唯一、アカデミー賞に公認されている (※5)『クイーンダム/誕生』 TikTokなどで支持を集めるロシア出身のクィアアーティストが、将来の不安や自己との葛藤を抱える様子を描くドキュメンタリー作品。’26年1月30日公開予定 取材・文/中野慧 撮影/小山幸佑 翻訳/飯田涼太郎 ©Mano Animation Studios
編集者・ライター。1986年、神奈川県生まれ。一橋大学社会学部社会学科卒、同大学院社会学研究科修士課程中退。批評誌「PLANETS」編集部、株式会社LIG広報を経て独立。2025年3月に初の著書となる『文化系のための野球入門 「野球部はクソ」を解剖する』(光文社新書)を刊行。現在は「Tarzan」などで身体・文化に関する取材を行いつつ、企業PRにも携わる。クラブチームExodus Baseball Club代表。
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