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日本の原油価格を直撃?ラテンアメリカに対する日本の姿勢が問われるベネズエラ危機

「チーノ、チーノ」……チャベス政権下で高まった中国人への好感

 2000年代に入ると、ラテンアメリカ諸国と中国の間で貿易が活発化した。アメリカ議会などの調査によると、カリブ海諸国を含めたラテンアメリカの中国との貿易額は’00年が120億ドル規模だったが、’24年には5180億ドル規模と、24年間で43倍以上に拡大した。ラテンアメリカから中国へは農作物や銅、石油などの地下資源が輸出される。これに対してラテンアメリカには中国から工業製品が輸入されるが、安価な中国製品が急速に入ってきたためラテンアメリカの製造業は衰退した。中国からの開発融資や投資も急拡大した。’05〜’22年のローンや資金供与は1370億ドルにのぼったが、ベネズエラ向けは群を抜いている。  こうした経緯から、特にラテンアメリカでは中国の進出は隅々まで行き渡り、もはやひっくり返すことができないほどだ。その影響力を実感したのは、チャベスが死去したとき際のこと。ガンを患い’12年末にキューバで4度目の手術を受けていたが、翌3月にベネズエラ政府が大統領の死亡を発表した。急きょ、首都カラカスに飛ぶと、いきなり熱狂的なチャベス支持者に取り囲まれた。

現地で「実は日本人だ」と名乗れない恐怖

 支持者は「チーノ、チーノ」と叫び、次から次に握手を求めてきた。「チーノ」とはスペイン語で「中国人」の意味だ。チャベス支持者の中国への好感度は抜群で、日本人を中国人だと思い込んで集まる人の輪は瞬く間に膨れ上がった。取材でいくつもの国を訪れたが、群衆に囲まれるほど恐怖を感じることはない。チャベスの死を悼む気持ちが高じて支持者らは興奮しており、「実は日本人だ」と名乗ったら袋たたきにされていたと思う。これほどまでに中国の影響力が高まったのはラテンアメリカ諸国と中国の間で貿易が活発化したことが関係している。  そのチャベスの葬儀では、イランもひときわ高い存在感を見せていた。当時、大統領だったアフマディネジャドが参列したが、会場に現れた際にはチャベス支持者から耳をつんざくばかりの歓声と拍手が湧いたのだ。ラテンアメリカ諸国以外で国のトップが葬儀に参列したのはイランとベラルーシ、赤道ギニアだけ。ベネズエラとイランが「反米の絆」で深く結ばれていることは一目瞭然だった。  ベネズエラ産の原油はインフラ整備の不足で精製できないことが多い。このためイランは埋蔵量トップのベネズエラに精製石油製品を輸出している。一方でベネズエラはイランに原油のほかにコーヒー、カカオなどの農産物を供給している。イランの技術サービスへの対価は、ベネズエラ産の金で支払っているという。
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ベネズエラに駐在員が常駐する日本企業は?
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ニューヨークを拠点に活動するフリージャーナリスト。業界紙、地方紙、全国紙、テレビ、雑誌を渡り歩いたたたき上げ。専門は経済だが、事件・事故、政治、行政、スポーツ、文化芸能など守備範囲は幅広い。
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