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「まさかこんなところで…」特殊清掃業者が驚いた“孤独死の現場”。知らない家の倉庫で亡くなっていた男性の正体とは

玄関の前で寝袋に入ったまま孤独死

寝袋

※写真はイメージです

他にも特殊な現場にまれに遭遇するという。 「家の外、玄関の前で、寝袋を使って眠ったまま孤独死した家の清掃もありました。一軒家で玄関が人目につく通りにはなく、回り込んだところにあるので、遺体の発見が遅れてしまったんです。家自体もゴミ屋敷になっていて、玄関が開かなくなっていました。ハシゴを使って2階までいって家に入るような生活だったようです。しかし、ゴミが溜まりすぎて、2階から家に入ることもできなくなり、外で寝ていたところ、凍死してしまったようです」 秋口のちょっと寒い時期だったことが災いし、命を落としてしまった。おそらく夏場は大丈夫だったのだろうが……。 「発見までは1週間くらいかかったようでした。コンクリートに体液が滲み出て赤黒くなっていて、発見当初は事件性があるかどうか、相続が発生するかなど、いろいろ問題点がありました。 なので、見積もりを出してから作業を進めるまでに1ヶ月くらいかかってしまって。その間も近隣住民から自治体に、『臭いから早く作業してくれ、いつになったら作業するんだ』とクレームが入ったようです。作業前に近隣の方に挨拶回りをしていたのに、作業がなかなか進まないため、弊社に直接クレームの電話がきたこともありました」 臭いも最初は生臭い臭いがすると近所で話題になってたそうだが……。 「遺体が発見された経緯としては、遺体のご家族の方がたまたま様子を見にいった時に発見したようでした。まだ、家族との関係性が残ってる方で良かったと思います。遺体を引き上げた後、警察が簡単に掃除をしてくれたようですが、臭いは全く取れていませんでした。コンクリートに付着した臭いってとるのがかなり大変なんです。熱を当てて臭気成分を壊した後に塗装し直すといった作業工程です。 外だけの清掃予定でしたが、家自体がゴミ屋敷だったため、遺体から出た体液の清掃だけではなく、家全体を掃除する案件へと変わりました」

認知症で徘徊、“まさかこんなところで……”

また、“まさかこんなところで人が亡くなってるとは……”と驚いた現場もあった。 「問い合わせは不動産の大家さんからきたのですが、『敷地内で人が死んでたので、なんとかしてください』といった依頼でした。現場に駆けつけてみると、物件はアパートのような作りになっていました。1階は学習塾や事業所などに貸していて、2階は住居になっています。敷地内の脇の方に、ほったて小屋みたいな倉庫があるのですが、そこを開けたら人が亡くなっていたとのこと。見てみると体液が外まで流れていて、道路のドブまで続いていました。臭いもひどくて半径230メートルくらいは臭いがして、早めに対処しないとまずいぞ、と思いました」 こんなところで亡くなるなんて、どういった境遇の人なんだろうと思ったそう。 「最初はホームレスの方が寝たまま亡くなってしまったのかなと思ったのですが、しばらくして亡くなった方の死因と身元が特定できました。どうやら、認知症で徘徊していた高齢男性だったようです。おそらく、帰り道がわからなくなって、涼しいところで休憩しようとして小屋に入ったのだと思います。そのまま熱中症で亡くなってしまい、2週間ほど発見されませんでした。ご遺族の方は捜索願いを出していたそうですが、最後は悲惨な姿で発見されてしまいました」 清掃費用は、親族の方が負担をしたそうだ。
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なるべく人目につかないように作業する必要がある
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(公社)日本ペストコントロール協会認証技能師。1992年、東京都大田区生まれ。地元の進学校を卒業後、様々な業種を経験し、孤独死・災害現場復旧のリーディングカンパニーである「ブルークリーン」の創業に参画。これまで官公庁から五つ星ホテルまで、さまざまな取引先から依頼を受け、現場作業を実施した経験を基に、YouTubeチャンネル「BLUE CLEAN【公式】」にて特殊清掃現場のリアルを配信中!趣味はプロレス観戦
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