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アメリカ対外政策の第ゼロ・中南米。ベネズエラ情勢と高市政権が直面する国内課題/倉山満

国力の基盤は民を富ませて国を豊かにすること

 既に日本国は、防衛費倍増と防衛計画の抜本見直しに取り組んでいる。防衛力の基盤は経済力だ。経済大国であるだけで、潜在的軍事大国である。昔は富国強兵と言ったが、強兵の前に富国だった。民を富ませて国を豊かにすることが、国力の基盤である。増税で国民を痛めつけて防衛力整備に回そうとして、無理が来る。それは高市首相も著書で書いているくらいで、わかっているはずだ。  ところが財務省は、何が何でも減税、特に消費減税はしたくないとの立場だが。現に年末も、防衛増税を押し付けられた。先が思いやられる。  高市首相は、日本維新の会との連立で政権を維持しているが、それは衆議院でのこと。参議院で数が足りていない。

予算と特例公債法を通すまでは何の安心もできない

 3月に予算を通さねばならないのは確かだが、’26年の予算は特別である。歳入の25%を占める赤字国債を発行する特例公債法を通さねばならない5年に1度の年だ。しかも予算には衆議院の優越があるが、特例公債法は参議院で否決されると政府崩壊になる。予算と特例公債法を通すまでは何の安心もできない状況には何も変わりはない。  高市首相、国会は多数派工作で乗り切り、解散は粘れるだけ粘って、「’28年7月の参議院選挙を衆議院との同日選挙にして、9月の総裁選を乗り切るつもりでは?」との観測まで出始めた。  しかし、1月の通常国会で内閣情報局や通姓使用拡大法案のような対決法案を出し、片手間に皇室典範改正に着手するつもりのようだ。  それとも、わざと揉めさせて、油断しているところで、衆議院の解散をぶつける気か?  いずれにしても政界の一寸先は闇。「どうなるか?」を予想しても仕方がない。「どうするか!」だ。
皇室史家。憲政史研究家。1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『噓だらけの日本近世史』が2月28日より発売

噓だらけの日本近世史 噓だらけの日本近世史

通説を覆す「嘘だらけ」シリーズ日本史編、待望の第三弾。

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