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「小5で一人暮らし」「21歳でがん宣告」…過酷な人生を歩んだ34歳女性が、“生きる場所”を見つけるまで

舞台が教えてくれた「生きる意味」

小夏つむぎ

舞台の上では、抑圧された感情を解き放つ

――その後、ご家族との関係はいかがですか。 小夏つむぎ:母は再婚し、再婚相手と兄と一緒に暮らしているらしいことは知っていますが、どこで何をしているのか、具体的なことは何もわかりません。兄からは21歳のときにお金を貸すように頼まれて貸しましたが、その後、一切の連絡手段をブロックされてしまいました。 ――現在、小夏さんは舞台での芝居を通じてさまざまなファンから愛されていますよね。過去と現在を比べて、どのように感じますか。 小夏つむぎ:私はこれまで、自分の感情を抑圧して生きてきました。プライベートでは、怒ることすらできない人間です。極力、他人を不快にさせないように生きてきました。けれども、舞台上だけは、感情が動くんです。そして、舞台をご覧になったファンの方々が感想をくれると、「やっぱり生きていて良かった」と思えます。ずっと自分を必要のない人間だと思ってきた私にとって、舞台は居場所であり、生きる意味なのだと思います。 =====  芸能という華やかにみえる世界にいながら、小夏さんは家族という牢獄のなかでもがいた。自らを抑圧し、感情を壊死させることで、何とか生命を繋ぎ止めたのだろう。だが舞台で自由を体現する小夏さんは、あらゆるしがらみから解き放たれる。それは、長く抑え込まれてきた生命の躍動。あえて世界に期待せず、死んだように生きた彼女の魂の地鳴りが、見る者を魅了する。 <取材・文/黒島暁生>
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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