更新日:2026年01月20日 11:06
エンタメ

異色の“車いす漫才コンビ”が語る「笑っていい空気」の作り方。“配慮”を笑いの武器にするまで

「飛び道具」に託した、売れるための覚悟

爆走マシン

「普通のやり方では無理」と思っての決断だった

ーーお二人はそれぞれ、いくつかのコンビを経て2023年に爆走マシンを結成されました。コンビ結成を持ちかけたのは? 坂井宣大:車からですね。 車太郎:彼は、それまで自分が関わってこなかった圧倒的陽キャなタイプ。今までと違う可能性が見えるかなと思いました。 ーー声をかけられた坂井さんは最初、どんな気持ちでしたか? 坂井宣大:最初は断ったんですよ。そこから、1年後くらいに改めて熱量高く誘ってくれたので、物は試しでやってみることにしました。 ーー「車いすの相方」ということは、武器にもなりますがネタとして制約にもなりそうです。その点はどう思っていましたか? 坂井宣大:確かにそうですよね。ただ、僕もそれまでに組んだコンビやトリオがなかなかうまくいかず。もう普通のやり方で売れるのは無理だと思っていて。このくらいの飛び道具に頼らないとダメかも……と思って組みました。

「笑っていい」を作る。空気を変える言葉選び

ーーネタはどちらが作っていらっしゃるんですか? 車太郎:最初は僕がざっくり作ったものを持っていって、相談しながら詰めていきますね。 ーー初見のお客さんだと、「笑っていいのかな?」という空気になることもありませんか? 車太郎:めちゃくちゃあります。つかみの調整は念入りにやっていますよ。 ーー今年のM-1準々決勝の動画も上がっていますが、冒頭で車さんが「大縄跳びをやりたい」というのに対し、坂井さんが逡巡しながら気まずそうにする。そこに車さんが「お前にできるわけないって言えよ!」と叫んでから、会場も「笑っていいんだ」になった感じがありました。 車太郎:笑っていい空気感もそうですし、まず「こいつ面白いやつなんだ」と認識してもらわないといけないので、言葉選びも言い方もかなり考えますね。
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一括りにされたくないから、独自の個性を貫く
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。

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