仕事

「後悔しかありません」大手メーカーで早期退職に乗らなかった49歳社員の末路。花形部署から“雑務で時間を潰す毎日”へ

静かな退職が唯一の生きる道

[落ちぶれ企業]で働く地獄

「地方に持ち家を買ってしまったので転職しづらい」と話す山口さん。地方在住者の多くが抱える足かせだ

大規模リストラは個人のやりがいだけでなく、社内の雰囲気を一変させることもある。同じく昨年、早期退職者募集をかけた老舗メーカー企業で地方の営業マンとして働いている山口誠司さん(仮名・47歳)は、「会社の成長なんて考えられる状況じゃない」と苦笑いする。 「早期退職者募集に同期の3分の1は手を挙げましたが、僕は退職金の割り増しを加味しても定年まで会社にかじりついたほうがいいと判断しました。その後、同じ会社とは思えないくらい雰囲気が最悪になったんです……」 山口さんが所属する部署は、人員整理に伴い事業規模も縮小。暇になった管理職らは、部下に対し陰湿ないじめを始めたという。 「例えば、社内規定で許されているはずのリモートワークを申請すると『出社して顔を見せるのがウチの社風』という謎の主張によって却下。それでも家庭の事情などで押し通そうとすると、今度は仕事を振らない、会議に呼ばないなどの仲間外れに遭います。頑張るべき仕事自体がないから、他人のあら探しに夢中になっているんでしょうね」

容易に転職できない事情

何度も辞めたいと思ったものの、山口さんには容易に転職できない事情があった。 「勤め先近くの地方都市に家を買ってしまったので、ほかに目ぼしい仕事がないんです。住宅ローンの金利も上がり続けているので、この地域では比較的高給取りのウチの会社を辞められなくて……」 背に腹は代えられず、最近は正しさよりも社内の面倒事を避けるようになった。 「もし上司からいじめの対象になっても、同じような境遇の連中と結託しておけば、不思議と居づらさも感じなくなるんですよ。だから割り切って淡々と日々をこなす『静かな退職』を実行しています」 そう語る山口さんの瞳には、寸分の希望も輝きもなかった。
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人事コンサルが見た落ちぶれ→リストラの予兆とは?
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