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二刀流・大谷翔平がもたらす“致命的弊害”?3年前の秘密兵器「ヌートバー不在」が痛すぎるワケ

外野守備は連覇への最大の不安材料に

 むしろ捕手陣以上に不安を抱えているのが、外野陣かもしれない。  今のところ、近藤、周東、森下の3人がメンバー入りしており、これに鈴木誠也と吉田正尚のメジャー組が加わるとみられる。実績を考えれば、近藤、鈴木、吉田の先発が濃厚だが、そうなるとポジション問題が発生する。  近藤と吉田は昨季、それぞれのチームで主に指名打者(DH)を務めており、守備範囲には大きな不安が付きまとう。しかも、そのDHにはチームの要を担う大谷がいるため、2人の打撃を生かすためにも守備に就くことが求められる。  おそらく近藤と吉田の2人が両翼に入り、鈴木がセンターを務めることになるとみられるが、鈴木にとってもセンターは本職ではないポジション。広島時代は名手のイメージもあるが、メジャーでは“守備失格”の烙印を押されるほど。3人の打力と引き換えに、外野の守備は大きな不安を抱えることになるだろう。  また、残る2人のうち森下は大学時代にセンターを守っていたが、プロでの出場は2023年の阪神での6試合だけ。守備範囲の広さなら周東に任せたいところだが、足のスペシャリストとして試合終盤の代走起用がメインとなるだけに悩ましい。

ヌートバー離脱で浮上した“センター不在問題”

 そこで思い出されるのが、3年前の前回大会で不動の1番を担った「たっちゃん」ことラーズ・ヌートバーの存在だ。3年前はスーパープレーを連発し、投手陣を救った。  外野ならどこでもこなす器用さも持ち合わせており、チームのムードメーカーとして、リードオフマンとして大きな役割を果たしたのを記憶しているファンも多いだろう。  昨季はカージナルスで自己最多の135試合に出場。打撃成績こそやや落としたが、侍ジャパンに入れば間違いなくセンターの守備で貢献することになっていたはずだ。  しかし、ヌートバーは昨季のレギュラーシーズン終了直後に両かかとを手術。WBCどころかレギュラーシーズンの開幕も間に合うかどうかといった状況に陥っている。果たして侍ジャパンはヌートバー不在の危機を打破できるのか。外野の守備も連覇に向けたカギの一つとなる。 文/八木遊(やぎ・ゆう)
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。
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