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「20世紀最後の大型新人」と称された“平成の歌姫”が10年越しに再始動。活動再開を決めた背景には、匿名掲示板の“とある書き込み”の存在が

「いずれ戻れるほど甘くない」音楽業界から離れた真意

shela

偽物騒動が復帰を後押ししたのだから、人生どう転ぶかわからない

――2009年に最後のシングル曲を出されて、そのあとは何をされていたのでしょうか。 shela:2009年には初の舞台を踏ませていただきました。役柄は歌手だったのですが、最初は「自分にできるのだろうか」と不安でした。けれども、そこで出会った俳優さんたちに支えていただき、無事に千秋楽を迎えることができました。改めて表現することの醍醐味を味わったように思います。その後は、子育てですね。私は何かを同時にやるのがあまり得意ではなくて、全身全霊を注いでしまうんです。だから子育てのときは音楽はやっていませんでした。 ――いずれは音楽活動に戻ろうという意志はあったのでしょうか。 shela:いえ、「いずれ戻ろう」で戻れるほど甘い世界ではないのは知っていますし、そういった考えはなかったですね。目の前の子どもを育てることに集中していました。だから、偽物さんが現れて、知人がYouTubeチャンネルを立ち上げようという流れは、まったく予想していませんでした。 ――今後の歌手としてのご活動の展望をお聞かせください。 shela:ありがたいことに、当時からのファンで、「ぜひ復活してほしい」という強い熱量を持っている人がたくさんいてくれます。なかには昔お邪魔した学園祭ライブを最前列で聴いてくれていた人もいて、その人たちがいろいろなイベントの実現に向けて動いてくれているんです。  直近で決まっているものとしては、3月1日に赤羽で行われるワンマンライブがあります。また、上野で6月に行われるフェスにも参加が予定されています。こうしてファンの方から求めていただき、歌う場を与えていただけることが非常にありがたいと感じています。 =====  shelaさんがたどり着いた、人への感謝という境地。たとえ10年以上の空白があろうとも、ファンから真に愛された歌い手は再びステージに呼ばれる。若さで駆け抜けた躍動感のある”20世紀最後の大型新人”が、21世紀に魅せるパフォーマンスに注目したい。 <取材・文/黒島暁生>
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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