仕事

ゴキブリ駆除に使命感を持つ64歳男性。「人が嫌がる仕事に商機がある」元エリートの逆転戦略

「3K」に見られがちな仕事を格好良くしたい

会社の採用ページに掲載する「狙い撃ち」写真(クリーンライフ提供)

ーー今後、現役の間にやりたいことは何ですか? 大野:「3K」に見られがちなゴキブリ駆除の仕事をもっとブランディングしたいです。求人広告には通常、和気あいあいとした笑顔の社員の写真を使用します。しかし弊社は少年心をくすぐる狙いで、薬剤の充填されたベイトガンをカッコよく構え、獲物を狙い撃ちするような表情の写真を使用しました。他には、「ゴキブリ博士」の名前でYouTubeをやったり、モータースポーツに「YouTube ゴキブリ博士」の名前で出場したりしています。 敬遠されがちな仕事だからこそ、社員のモチベーション維持も大切。毎年、会社が全額負担して海外に社員旅行に連れて行ったり、会社で無人島を買って社員を連れて行くなどの取り組みを行っています。 ーー起業したくても何をしたら良いか悩んでいる人に向けて、一生の仕事を見つけるコツを教えてください。 大野:やりたいことではなく、やりがいのある仕事を見つけてほしいです。やりがいのある仕事というのは、人の役に立っていると実感できる仕事のことです。私の場合、ただ薬剤をまくのではなく、より人様のお役に立てる駆除のあり方を模索してきました。 大野さんが選んだゴキブリ駆除の道は、一見すると特異なキャリアに見えるかもしれない。しかし根底には、「人が困っていることを根本的に解決したい」という強い信念があった。「人が嫌がることをあえてやろうと思った」という大野さんの姿勢は、「仕事」の本質について問いかけている。
ライター。商業施設を開発するデベロッパー2社での勤務を経て、フリーランスへ転向。得意領域は街やショッピングセンター。『東洋経済オンライン』などでも執筆中。
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