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新幹線で隣に座った男性の“周囲からはわからない行動”に悩んだ女性「何もされていないけど、怖かった」

何もされていないのに注意していいのか

「気のせいだろう」 美田さんは、そう何度も自分に言い聞かせたという。しかし、同じことが繰り返されるうちに、無意識に体がこわばっていくのを感じた。なんだか怖い……。 「男性は声を出すわけでもなく、触れてくるわけでもない。明確なマナー違反とは言えず、注意する理由も見つからなかったので、私はどうすればいいのかわかりませんでした」 周囲の乗客も特に気づいている様子はなく、車内は終始穏やかだった。それでも美田さんは、本を読むことにも集中できず、スマートフォンを手に取ることさえためらうようになっていた。 「次に動いたら、また見られるかもしれない」 そんな考えが頭から離れず、時間がとてつもなく長く感じられたという。それは、約2時間続いた。

最悪の乗車時間

新幹線が到着し、席を立つと、隣の男性は何事もなかったかのように降りていった。外から見れば、何のトラブルもない、ごく普通の乗車時間だったと思われる。しかし、席を立った瞬間、美田さんはどっと疲れが押し寄せてきたと語る。 「何もされていないのに、こんなにも精神的に疲れるものなのかって」 その感覚は、今でもはっきりと覚えているという。あの車内は、静かで平和だった。けれど、外からはわからない不快感が、確かに存在していた。 何もされていないという事実と、確かに存在した不快感。その間にはグレーゾーンがある。だからこそ、それは当事者の胸にだけ残り続けるのだ。 <構成・文/藤山ムツキ>
編集者・ライター・旅行作家。取材や執筆、原稿整理、コンビニへの買い出しから芸能人のゴーストライターまで、メディアまわりの超“何でも屋”です。著書に『海外アングラ旅行』『実録!いかがわしい経験をしまくってみました』『10ドルの夜景』など。執筆協力に『旅の賢人たちがつくった海外旅行最強ナビ』シリーズほか多数。X(旧Twitter):@gold_gogogo
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