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自民党圧勝はアメリカでどう報じられたか? べた褒めする大衆紙vs懸念を示すリベラルメディアの亀裂

「サナエは保守化している」元インターン先議員の懸念を報じたリベラルメディア

一方で中道、リベラル系のメディアは、外国人対策強化や防衛予算増強問題、対中政策などに触れ、今後の日本の右傾化の動きを警戒しているが、コロラド州デンバーのローカルメディア「ウエストワード」は、高市首相が20代のころインターンとしてアメリカの女性下院議員の事務所で働いていたことを関係者の証言で振り返った。 高市首相がインターンをしていたのは、米民主党のコロラド州選出のパトリシア・シュローダー氏だ。1972年に初当選し、24年間にわたり下院議員を務めた。’87年には大統領選への立候補が取りざたされたが、アメリカ政治の岩盤のような「男性社会の壁」に阻まれ出馬を断念した。不出馬会見で支持者の前で大粒の涙を流したが、高市首相はこの涙を見てシュローダー氏の事務所に連絡を取り、インターンとして働くことになった。 記事で、シュローダー氏の元広報担当者であるキップ・シュロウテス氏は「高市氏はシュローダー氏の教えをスポンジのように吸収した」と回想し、「彼女の成功はシュローダー氏が街頭で人々と接し、店に入り、あいさつをし、握手する様子を見てきたからだと思う。シュローダー氏から人とのつながり方を学んだのだと思う」と話している。 シュローダー氏が典型的なリベラル政治家であったのに対し、学んだ側の高市首相は超保守派。シュロウテス氏は、インターン当時の高市首相の保守的な思想が話題になったことはなかったと話しているが、高市首相が日本の国会議員として有名になったころ、シュローダー氏が「おやおや、サナエは保守化している」「何ということか。右傾化している」と話していたことを覚えているという。

リベラル議員に学びながら、超保守政策を掲げる高市首相

シュロウテス氏は「サッチャー氏の政治とシュローダー氏のスタイルが共存しているという矛盾。そこが私を面白がらせている」とも話しており、ともに働いた人々の戸惑いを浮き彫りにした。 シュローダー氏は2023年に死去したが、シュローダー氏のスタッフらは現在も民主党とのつながりは強い。リベラルな議員の元で勉強しておきながら、現在は超保守的な政策を掲げる高市首相へのスタッフの感情は複雑で、「裏切られた」というような気持ちもあるかもしれない。 高市首相の若いころの情報は元シュローダー陣営から民主党の中枢に報告されているとみられる。高市政権が長期政権になった場合、トランプ後に民主党政権と向き合うこともありえる。その際はかなり厳しい視線が高市首相に向けられることになりそうだ。 高市政権がトランプ大統領べったりで対米外交を突き進むならば、大きなしっぺ返しをくらう可能性は高い。2期目就任1年を過ぎてトランプ大統領の支持率低下が深刻になっている。アメリカの「トランプ疲れ」は急速に広がる兆しで、トランプ政権の後を追う高市首相にも影響を及ぼしそうだ。
ニューヨークを拠点に活動するフリージャーナリスト。業界紙、地方紙、全国紙、テレビ、雑誌を渡り歩いたたたき上げ。専門は経済だが、事件・事故、政治、行政、スポーツ、文化芸能など守備範囲は幅広い。
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