「支給額が減るからバイト禁止」生活保護世帯で育った18歳女性の苦悩。抜け出せない“貧困の連鎖”
大学に進学するには「世帯分離」が必須
高校生になり、大学進学を目指した儚さん。努力の末、地方の国立大学に志望校を決めるところまできた。
「母には『大学行くなら、保護費が減った分はお金入れて』と言われました。大学生は、原則として生活保護の対象外。生活保護世帯の子が大学に進学するには、世帯分離する必要があります。生活保護法は、戦後間もない昭和の頃に作られた法律で、当時は大学進学率が低かったので、大学は贅沢品という扱いです。生活保護では、世帯普及率が7割を超えるものは『生活必需品』と見なされる。今は大学・短期大学、専門学校を合わせると、8割の人が進学しているのに……」
儚さんは国立大学に見事合格したものの、彼女の前には数々の困難が立ちふさがった。
「役所の窓口に合格通知書を持っていって、コピーされて、役所の人は『はい、これ保険証。これで世帯分離しました』みたいなあっさりとした対応で、生活支援関連の説明はまったくなかった。私はそのとき初めて保険証を見たんです。生活保護世帯は保険証がないので何かわからなかった」
親元を離れ、下宿生活が始まった。世帯分離となった人の生活費や医療費は、生活保護費からは支給されないため、生活費はすべて自力で稼がなければならない。それに加え、国民健康保険料も支払わなくてはならない。
「月6万6700円振り込まれる奨学金が頼りだったのですが、母にキャッシュカードを取られていたので勝手に使われていました。親にお金を取られることは、貧困世帯にはよくある話なんです」
一番苦しいのは「親だから嫌いになれない」こと

現役大学生の儚(@hknin)
―[U35貧困の惨状]―
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