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マクドナルドとの“価格差”が縮小…モスバーガーの客数と客単価が伸び続ける理由

「相対的に安く見える理由」が明確

モスバーガーは他社にはない圧倒的な強みがあります。ブランド力です。 日経クロストレンドはハンバーガー「幸福度ランキング」を調査しています。それによると、生活者がどれだけ幸福だと感じているのかを指標化した「顧客幸福度ランキング」において、モスバーガーは1位。幸福度は64.9でした。マクドナルドは58.1で3位。2位がケンタッキーフライドチキンです(「新指標「顧客幸福度」ランキング2025」)。 モスバーガーは長い時間をかけて素材や品質の高さ、地域密着型の店舗運営方針などに磨き込みをかけ、消費者に高く評価されるようになりました。そのブランド力を保った状態で、価格帯を「レギュラー」「プレミアム」「超プレミアム」の3つに分類したのです。 モスバーガーのハンバーガーは240円で、マクドナルド190円と大差はありません。低価格商品の値段がほとんど変わらず、ブランド力に差があると、消費者のモスバーガーへの選好度は上がります。ハンバーガーチェーンの低価格帯が不在の中、ブランド力の高いモスバーガーの相対的な安さが目立つようになるというわけです。 さらに主力のモスバーガーが510円で中価格帯、ダブルチーズベーコンテリヤキバーガーが750円で高価格帯と、明確なグラデーションをつけることで、幅広い顧客層にリーチすることができます。消費者からすると比較がしやすくなり、来店に結び付きやすくなっていると考えられるのです。

スマッシュヒットした「夜モス」と「ライスバーガー」

2022年に開始した15時位以降限定メニュー「夜モス」も見逃せません。現在は「トリプルモスバーガー」「トリプルモスチーズバーガー」などのボリューム感のある商品を中心にラインナップしています。 ハンバーガーショップはランチタイムが主戦場でしたが、インフレの進行で消費者の飲食店離れが進んでいるため、ディナー客の獲得が欠かせません。ディナーは高単価になりやすく、モスの方向性とも一致しています。 「夜モス」は当初、ご飯で具材を挟んだ「ライスバーガー」を増量し、満足感を楽しむメニューからスタートしました。これは通常のハンバーガーと明確な差別化を図るためでしょう。 「ライスバーガー」は現在、冷凍品として人気を集めています。ヒット商品となった「モスライスバーガー〈のり弁〉」は公式ショップの販売価格が6個入りで3540円。一つ590円です。コンビニのおにぎりの価格が高騰する中、モスは家庭の中に入り込むことに成功しています。これもターゲットの幅を広げた成功事例だと言えるでしょう。 <TEXT/不破聡>
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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