ライフ

夢か現実か分からず「4回漏らした」1日に7リットルの“ストロング系”を飲む34歳男性、アルコール依存症の壮絶なリアル

食欲はあるけど、全部吐いてしまう

CANTAさん

午前9時の打ち合わせ前にも……

「酒カスキャラ」が定着しているCANTAさん。周囲も面白がって飲ませようとするものだから、太陽が昇っている間から酒を飲んでいることに罪悪感を覚えなくなる。 「どれだけ飲んでも、寝酒をしないと眠れないので、ベロベロで帰って家でウイスキーを飲みます。シングルやダブルではなく、耐熱タンブラーに並々入れて飲んで途中で気絶します。そこから、8時に起きて、昨晩残った酒を飲みます。耐熱タンブラーに入れているから、まだ氷が残っているんですよ」 いわく、キンキンに冷えた状態で飲む、朝のウイスキーは「最高にうまい」そうだ。 「そして、身支度を整えてから。近所の立ち飲み屋に行って5杯ぐらいハイボールを飲んで、12時に店をオープンします」 どうやら飲んでいるのはストロング系だけではなさそうなので、純アルコール量は前述の計算から、だいぶかなり変わってくる。人間は1日にそんなに水分を取れるものか? 「普段飲む酒はほとんど炭酸入りだから、お腹はずっとパンパン。それでも、二日酔いになるのは年に3回ほどです。だって、毎日の飲酒ルーティーンが決まっていますからね」 その分、1日1食しか食べられない状態だ。 「先輩にごちそうされることもあります。お腹はパンパンでも、酔っ払って『酒マンチ』になっているので食欲はあるんです。それでたくさん食べるのですが、胃が終わっているので、最後は先輩の目の前で全部吐いてしまいます」

病院で「見たことない数値が出た」

ここまで読んできて分かると思うが、CANTAさんはアルコール依存症である。病院にもしばらく行っていなかったが、昨年末にようやく血液検査を受けた。 「翌朝、病院の先生から電話が来て、『見たことない数値が出た』と言われたんです。そこから『今日、予約を取るので来てください』ということで、全身検査を受けました」 急いで病院へと向かったCANTAさん。健康診断におけるγ-GTは一般的に40〜60が平均値とされるが、彼は「1100」という数字を叩き出した。 筆者は「2410」のため、「なんだ半分か」と思ったが、そもそも2人とも数値が異常なため話にならない。本来は100を超えただけでも、脂肪肝、肝炎、肝硬変、胆道疾患の疑いがあるのだ。 「それでも、糖尿病、肝硬変、がんは全部平均値でした。肝臓の数値もγ-GTだけが高いようで、医者からは『肝臓強いね』と言われました。それを聞いて安心して、今も飲んでいます」 何も問題は解決していないのだが、いざ体を壊して初めてアルコール依存症に気づくものである。幸か不幸か、アルコール耐性が強すぎる我々は、「その日」が来るまで浴びるように酒を飲んでしまうのだ。
次のページ
買いだめせず、都度買いに行くのはなぜ?
1
2
3
4
5
編集者/ライター。1993年、福岡県生まれ。出版社に勤務する傍ら、「ARBAN」や「ギター・マガジン」(リットーミュージック)などで執筆活動中。著書に『奨学金、借りたら人生こうなった』(扶桑社新書)がある
記事一覧へ