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「妻が家事をする必要はない」深夜残業に疲弊した34歳元広告マンが、フリーランス兼主夫になって見つけた“生きやすさ”

育休を取得して得た「キャリアブレイク」

吉岡さん(写真=本人提供)

新卒で入社した会社に5年ほど勤めたのち、大手広告代理店に転職し、ブランディング案件業務を担当した。その後転職先がグループ会社に吸収合併されたことを機に、再び検索連動型広告に関する仕事に携わるようになった。自身のスキルを広げるために決めた転職だったが、会社を移った後は思うような成果を出せず、苦しむ毎日だったと振り返る。 「転職先での担当領域がそれまでの担当業務とかけ離れており、それまでの経験を思うように活かせませんでした。仕事がうまく行かず、社内の人間関係も次第にギスギスしてきてしまいました」 当時は深夜残業も当たり前。27歳で結婚したが、ワークライフバランスが取れないのが悩みの種だった。 「当時は、企業が自社広告を出稿する際の最適な出稿プランを検討したり提案したりする業務が中心でした。そのためには一定水準に至るまで事例をリサーチしたり、人に話を聞きに行ったりしなくてはいけません。納期が近付けば、徹夜でクライアント向けの説明資料を準備することも少なくありませんでした。広告業界は、スピード感を持って仕事を提供することも求められる。質量ともに求められる環境の中で、猛烈に働いていました」と振り返る。 仕事量にも人間関係にも思い悩んでいた頃、妻に「本当はどう生きたいの?」と聞かれたことを機に、対話を通じて相手の目指すべき地点を引き出す「コーチング」を知った。その後、妻が出産し、1年間の育児休業期間を取得したことを機に、自身もコーチングについて学び始めた。このキャリアブレイク期間が、結果として生き方を変える転機になったという。 「人の相談に乗る以上、まずは自分自身の価値観を明確に把握できていないといけません。それで自覚したのは、自分は『顔の見える相手を助ける姿を子どもに見せたい』という思いがあるということ。特に規模の大きな会社ほど、一つの案件に関わる関係者の数が増え、自分が誰を助けているのかが見えにくくなってしまう。それよりも顔の見える相手を助ける姿を見せられたほうが、子どもに胸を張れると思いました」
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妻の妊娠を機に得た視点
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