「僕青の今井優希」としての役割
結成当初から支えているスタッフから、今井優希の課題について聞いたことがある。「今井は青空組にいても雲組にいても頭が良いから平均点は出せる。でも、そこからなかなか突き抜けられていない」。そのことを本人に伝えると、黙って、数回うなずいて答えた。

「そうですね、良い意味でも悪い意味でも周りを見ちゃうので……。突き抜けるっていうのは、集団のなかで目立つっていうことになるじゃないですか。アイドルとして居させてもらってこんなことを言っちゃいけないんですけど、まだ抵抗があるというか……。
家族や友達に対しては、こういうことをしたいっていう主張はするタイプなんですよ。でも僕青は人数も多いし、僕青の今井優希としているときの役割はそこじゃないなって勝手に思っているので。だから、そういう動きになっているのかもしれない」
個性よりもグループにおいて自分に求められている役割をまっとうする。末っ子気質で、先頭に立つより人についていくのが好き。「突き抜けられない」のではなく、「突き抜けないことを選んでいる」ほうが正しいのかもしれない。

そんな彼女だが、昨年8月に20歳になって心境の変化を感じている。上京後、近くの商店街の八百屋に行って、自炊も始めた。人生のモットーは「小さなことに感謝」。お風呂が温かい、ご飯が美味しい──そんな些細なことに幸せを感じられる心の余裕を持ち続けたいという。
「東京はキラキラした街なので、そういう地元に根付いた雰囲気の商店街を歩いていると安心するんです。いつも学校と仕事の合間に時間がちょっとあるので、その時間に銭湯行ったりとか、一人ご飯行ったりとか、すきまの時間に行ってるんですよ。その時間に人生の幸せが詰まってるなって。おばあちゃん同士で背中を洗い合っていたりするといいなってほっこりしますね」
8枚目シングルが全員歌唱と発表されたとき、珍しく複雑な気持ちをブログに明かした。選抜システムへの想い、葛藤、アイドルでいる自分を見つめ直すきっかけにもなった。
「私がアイドルでいる意味は、周りの人を幸せにしたいという気持ち。楽しいだけじゃ続かない職業でもあるので、真面目に頑張っている姿を見て、『優希ちゃんが頑張っているなら自分も頑張ろう』と思ってもらえるような存在でいたい」

メンバー撮影
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が大好きな彼女。作中に出てくる自動車型タイムマシンのデロリアンに乗れるとしたら、過去と未来、どちらに行きたいのだろう。
「過去は後悔なく生きてきたので。20歳とかって振り返ってみると人生のなかで輝かしい年齢だっていわれるじゃないですか。それをどんどん更新し続けたいなって思うんですよ。だから、未来を見たい」
6月20日には結成3周年記念 僕が観たかった『青空野外』ライブ2026、その先には4年目の僕青へと続いていく。

宮腰 友里亜(みやこし ゆりあ)と今井 撮影/今井優希
「3年間の歩みのなかでファンの皆さんがついてきてくれて、応援していて悔しさを感じさせてしまったこともあったと思います。4年目、5年目ともっと僕青が大きくなってファンの方もたくさん増えていってほしいですし、今井優希を通じて発信することでも、僕青を応援していてよかったなと思ってもらえるグループでいたい。メンバーや家族、友達、私に関わってくれている人たちへの感謝も忘れずにいたいですね」
過去を振り返らず、小さなことに感謝し、目の前の幸せを全力で追いかける。
それが、ハッピーガールと呼ばれる今井優希の「突き抜け方」なのかもしれない。
-
-
工藤唯愛(くどう ゆあ) 撮影/今井優希
-
-
西森 杏弥(にしもり あや)と青木宙帆(あおき ゆうほ) 撮影/今井優希
【今井 優希(いまい ゆき)】
2005年、愛知県生まれ。ニックネームはゆきっち。2023年6月15日に結成したアイドルグループ「僕が見たかった青空」(通称「僕青」)のメンバー。結成3周年を迎えるタイミングで、6月3日に8thシングル「FUNKY SUMMER」をリリース。6月20日には河口湖ステラシアターにて「結成3周年記念 僕が観たかった『青空野外』ライブ2026」、さらにデビュー3周年となる8月30日には「アオゾラサマーフェスティバル2026」の開催を控える。最新情報は
公式HPをチェック。今井の公式instagram:
@imai.yuki_bokuao
<取材・文/吉岡 俊 撮影/星 亘>