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「やったもん勝ちじゃないか」SNS大荒れ…函館記念で小林美駒騎手はなぜ降着にならなかったのか

「やったもん勝ち」という印象をファンに与えてしまったワケ

 競走結果を尊重することと、危険騎乗を抑止することは、本当に両立できているのか。現行制度は「競走結果」と「騎手への制裁」を切り離し、着順は着順として守り、危険騎乗は騎乗停止や過怠金で処分する。その考え方には合理性もある。  一方で、「危険な騎乗だった」と認定されながら勝利も賞金もそのままという現実が、「やったもん勝ち」という印象をファンに与えてしまうのも事実だろう。  無論、大半の騎手はそんな発想で手綱を取っているわけではない。命を預け合う世界である以上、そのリスクを誰より理解しているのは騎手自身だからだ。  それでも、勝負どころでは紙一重の判断を迫られる。G1の最後の100mともなれば、一瞬の判断で無理やり馬群を割るような場面も少なくない。だからこそ、制度には強い抑止力が求められる。

降着制度はこのままでいいのか

「危険でも着順は変わらない」という現在のルールを支持するのか。それとも、「危険だったなら結果も変えるべき」と考えるのか。そこに絶対の正解はないのかもしれない。  ただ一つ言えるとすれば、この週末、競馬ファンの関心を集めたのは勝ち馬の走り以上に「裁決」だったという事実である。  そのルールが「やったもん勝ち」という言葉を生み出してしまうのなら、議論すべきなのは騎手ではなく制度の方だろう。  今年の函館記念は、「やったもん勝ち」と受け止められかねない制度がこのままでいいのか——そんな古くて新しい問いを突き付けた一戦でもあった。 文/中川大河
競馬歴30年以上の競馬ライター。競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。競馬情報サイト「GJ」にて、過去に400本ほどの記事を執筆。
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