更新日:2026年07月15日 17:01
ライフ

「女の子を沈めて稼ぐのは“成り下がり”」伝説のNo.1ホストが断じる“売掛と色恋”の異常な構造

色恋と売掛で稼げる理由

美島光司──ですが、これまでのホストが使ってきた「色恋営業」や「売掛行為」は、現在は法律で禁止されていますよね? 美島さん:2025年の改正風営法の施行で、色恋営業と売掛は禁止されました。売掛をさせて風俗を紹介したらアウト。風俗店側もスカウト経由でホストにハマってる女の子を入れたらアウトです。 ただ、結局は色恋と売掛がないと、今までみたいに大金は絶対に稼げないですよ。 ──それはなぜですか? 美島さん:女の子って、好きじゃない男に対してはもの凄く冷たいし、せこいんですよ。「うざい、帰れ」って言って、一瞬で切り捨てます。でも、心底惚れた「大好きな男」のためなら、何でもする生き物なんです。しかも、女の子って、男に無茶をされればされるほど、理不尽な目に遭えば遭うほどその男にハマっていくんです。 例えば、モテない男が女の子を落とせないのって、 「嫌われたくない」気持ちが強すぎて、相手を怒れないからなんです。ただ楽しませたり、喜ばせたり、全肯定するだけ。それだと女の子にとって「ただの都合のいい男」で終わります。 本当にモテる男、女を惹きつける男は、相手の感情を「流したり、怒らせたり、悲しませたり」できるんです。間違っていることがあれば本気で怒る、そして悲しませた後に強烈に喜ばせる。この感情の激しい揺さぶりができる男に、女は狂うんです。 ホストもまさにそうで、ホストが女の子に恋愛をちらつかせて、何十万円、何百万円の売掛をさせたり、バースデーに数千万円のシャンパンタワーを入れさせたりするのは、そのほうが長期的に稼げるからなんです。

本物のホストは社交界で稼ぐ

──一方で、昔のホストクラブはどうやって大金を稼いでいたんでしょうか? 美島さん:昔も今も女の子にお金を落としてもらうという仕組みは一緒ですが、伝統的なホストクラブには基本的にお金に余裕のある人しか来ません。なので、どれだけお金を使わせたところで、お客さんの人生が破滅するようなことは、ほとんどありませんでした。 だから、僕らの時代のホストのモチベーションは、「まっとうに生きている金持ち連中から、いかに合法的に大金を毟り取るか」という一点だったんです。 ──それは美島さんがホストを始めたミナミでもそうだったんでしょうか? 美島さん:はい。昔の大阪のホストクラブには、在日韓国・朝鮮人の方や、被差別部落出身の方が50人近く働いていました。彼らはどれだけ優秀でも、差別があって昼の大企業には雇ってもらえなかったんです。だから夜の街に流れてきた。彼らは僕にいつも言っていました。「光司、俺らは中卒や。家も貧乏で、親はヤクザかアル中や。だから、綺麗な顔して生きてる金持ちから、どんな手段を使ってでも金を毟り取って成り上がるんや!」と。僕はね、そのホストの精神には一理あるし、筋が通っていると思っていました。
ミナミでホストをしていたとき

ミナミのホストたちは“覚悟”が決まっていた/本人提供

──でも、今のホストはそうではないと。 美島さん:そうなんです。僕が20歳そこそこでホストになったときには、店には第二次世界大戦を経験した、昭和一桁生まれの70代の現役ホストまでいました。僕からすれば、おじいちゃんぐらいの年齢差です。でも、その70代の先輩にも、同じくらいの年齢のハイソなマダムのお客さんがついていたんです。 当時の伝統的なホストクラブは、実におだやかでした。チークタイム(ダンス)で静かに踊って、二人でゆっくりお酒を飲んで、優雅にもてなして帰す。今みたいにシャンパンコールで騒ぐホストパブとはまったく違います。 ──ですが、さすがに70歳、80歳を越えてお酒を飲んだり接客をしたりするのは、体力的に大変ではないでしょうか? 美島さん:ええ。なので、体力的にお店に立てなくなったホストは、みんな社交ダンスの先生に転職してたんです。 美島光司──え! 先生ですか? 美島さん:ホスト時代にダンスを徹底的に仕込まれていますからね。ダンスホールに行けば、どれだけ年を取っても「先生」と呼ばれる立場になって、マダムたちからもの凄く尊敬されるんです。お金と時間に余裕のあるマダムたちが、昼間にダンスを学びにやってくる。そこで先生として手を握り、華麗に踊る。実際、ダンスホールのシステムも、入場料やお酒、指名代で売上を上げる構造ですから、ホストクラブとまったく同じなんですよ。 で、ダンスの技術を極めた凄腕のホストは、最終的には何になると思いますか? ──もっとお金持ちがたくさんいるダンスホールの先生でしょうか? 美島さん:いえ、超豪華客船の世界クルージングツアーの専属ダンスパートナーになるんです。 何百日もかけて世界を一周する豪華客船には、未亡人や超大富豪のマダムたちがたくさん乗っています。そこでマダムたちのダンスの相手をして、パトロンになってもらうんです。それだけで、数百万、数千万円をあっという間に稼ぐんです。 今の歌舞伎町のホストなんて、ガキがガキを騙して小金を巻き上げているだけで、あんなのはホストでも何でもないです。本物のホストは、誰も見えない上流階級の社交界で、マダムたちを合法的にパトロンにして稼いでるんです。
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女の子を沈めるのは「成り下がり」
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大阪のフリーライター・カメラマン。卓球好きが高じて大阪府立大学在学中に卓球メディア「Rallys」でライター活動をスタート。現在は卓球以外にも大学ミス・ミスターコンの取材を中心に、幅広い分野で執筆活動を行う。X:@takkyu6789、Instagram:@guid_dsij
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