更新日:2026年07月15日 17:01
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「女の子を沈めて稼ぐのは“成り下がり”」伝説のNo.1ホストが断じる“売掛と色恋”の異常な構造

女の子を沈めるのはホストとして「成り下がり」

──ホストとして、そんな稼ぎ方があるんですね。 美島さん:20〜30年前の細木数子さんが全盛期の時代も、テレビに出ているような芸能人たちは、みんな金持ちのマダムと一緒に愛本店に遊びに来ていました。なぜか。芸能人も究極のホストだからです。スポンサーであるマダムたちを喜ばせるために、夜の街をエスコートするわけです。 例えば、今のキャバクラでも「一晩で何億稼いだ」とかSNSで大騒ぎしてますが、あのキャバクラで大金を使っている客って、昼間の由緒正しい一流企業の経営者ではないですよね。たまたまビジネスで一発当てたような、ノリの軽い成金ばかり。本物の超一流企業のVIPたちは、今でも銀座の格式高い高級クラブに行って、絶対に表に情報が出ないようにしてます。ホストもキャバクラも、SNSのブームによって完全に「大衆化」して、品格が底に落ちてしまったんです。 その結果として何が起きてるのか。豪華客船に乗っている大富豪のマダムたちは優雅に「世界一周」を楽しんでいる。一方で、歌舞伎町のホストに狂った若い女の子たちは、売掛を返すために海外へ「世界売春出稼ぎ」に行かされている。同じ世界一周でも、意味が真逆なんですよ。こんな悲惨な構造、絶対におかしいです。 美島光司──では、今の若い男性は、短絡的に歌舞伎町でホストを始めるのではなく、もっと本質的な教養や技術を身につけるべきだと。 美島さん:そうです。もし本当にホストとして成り上がりたいんやったら、一生懸命勉強して良い大学に行って、そこの社交ダンス部に入ってダンスを学んで、さらに英語もマスターする。社交ダンスと英語は、世界の上流階級では共通のコミュニケーションツールです。お金を貯めて留学に行けば、世界中の大富豪や貴族の令嬢たちと会うチャンスに出会えるかもしれない。そこで堂々とダンスパーティーで彼女たちをエスコートして、上流社会のネットワークに入り込んでいけばいいんです。これこそが本物の「成り上がり」ですよ。女の子を風俗に沈めて稼ぐのは「成り下がり」です。 世界には、旦那さんが亡くなって、使い切れないほどの莫大な遺産を持ったマダムたちが山ほどいるんです。そういう人たちに自分の夢やビジネスのスポンサーになってもらうほうが、圧倒的に健全で、スケールの大きな人生を送れます。 ──実際に美島さんの周りに、そういったマダムを相手にしている方はいらっしゃったんですか? 美島さん:それこそ、愛本店の社長もそうでしたね。社長は、大銀行の役員の嫁だった高貴なマダムを前の夫から奪い取って結婚して、その資金で愛本店を立ち上げた本物のマダムキラーでした。 なので僕の現役時代は、社長は僕が若い女の子の席に座ろうとすると、後ろからトントンと肩を叩いて、「光司、お前が座るべきは若い子の席じゃない。あっちのマダムの席やろ」とよく言われてました。言葉の重みが違いますよね。 先ほどの風営法改正の話とも関わってくるんですが、若い子を色恋でハメるのが禁止された今、ビジネスモデルを根底から変えなければホストは生き残れないと思います。要は、応援してくれる大富豪のマダムをお客さんにするかつてのスタイルに戻るしかないんです。それができない店は、これから一気に淘汰されていくんじゃないでしょうか。

元ホストとしての罪滅ぼし

──同じホストでも、女性への接客方法は今と昔でここまで違いがあるんですね。 美島さん:全然違いますね。マダムを相手にする時は、絶対に相手を破滅に追い込むようなことはしません。彼女たちが「自分の経済的な余裕の範囲内」で遊べるようにコントロールするプロです。だから別れ際も綺麗ですし、トラブルも起きない。 逆に、若い女の子に身の丈に合わない数百万、数千万の無理をさせると、感情の依存度は跳ね上がりますが、最終的には精神が崩壊して、ホストを刃物で刺すか、ビルから飛び降りるかの大トラブルになります。今起きているホストの刃傷事件や女の子の自殺は、ほとんどこれが原因です。 ──今回の法改正は、そういった事件を防ぐ目的もあったのでしょうか? 美島さん:間違いなくあると思います。結局、僕がこの話をするのも法律が変わったからなんです。 これまでも僕は、色恋や売掛の闇の部分をもちろん把握していました。でも、あえて何も言わなかった。それは僕が元ホストで、そうしなければ大金を稼ぐことができないと理解してたからです。限りなく黒寄りのグレーだと理解はしながらも、「自分も同じ穴のムジナだから」と。 ですが、法改正で色恋と売掛は完全に黒になりました。だったら、そこに対しては従わなければいけないですし、今のホストには売掛と色恋は絶対に止めさせたい。 僕も若い頃は散々やんちゃをしました。神戸の福原で働いてたときなんか、7人の風俗嬢のヒモをやって、貢いでもらった金で贅沢三昧してたんです。到底若いホストに説教できるような人間じゃないんですが、そんな僕だからこそ、若いホストたちに言いたいんです。「女の子から金を巻き上げるような生き方をしてたら、絶対に最後は悲惨な人生になるぞ」と。 なので、この記事を読んだ若い子たちには「ああ、ホストでいくら稼いでも最後はこうなるんやな。普通に地道に生きよう」と、僕を反面教師にしてほしい。それが僕の社会へのせめてもの罪滅ぼしです。 美島光司かつてホストとは、金持ちから合法的に大金を毟り取る「筋の通った」商売だった。 だが今は、若い女の子を色恋で惚れさせ、売掛を背負わせる、巨大なビジネスへと膨れ上がっている。法律が変わっても、その構造そのものが変わらない限り、犠牲になる女の子は後を絶たないだろう。 だからこそ美島さんは、この歪んだ現実を語り続ける。例えそれが、ホストから疎まれることになったとしてもだ。 「僕みたいになってほしくないですから(笑)」 <取材・文・撮影/ワダハルキ>
―[美島光司]―
大阪のフリーライター・カメラマン。卓球好きが高じて大阪府立大学在学中に卓球メディア「Rallys」でライター活動をスタート。現在は卓球以外にも大学ミス・ミスターコンの取材を中心に、幅広い分野で執筆活動を行う。X:@takkyu6789、Instagram:@guid_dsij
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