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打者・大谷翔平は「期待以下」…岡本和真は「予想以上」。日本人打者5人の前半戦を採点

鈴木誠也が証明した「安定感」

 メジャー5年目を迎えた鈴木誠也(カブス)は、今年もいい意味の安定感で存在価値を示した。  2番から6番まで複数の打順を任されながら、打率.268、15本塁打、OPS.811を維持。打順が多少変わっても打撃の形を大きく崩さず対応した。  ただ、得点圏打率は.198と、中軸としては物足りなさも残した。それでも、打順を固定されなくても一定の数字を残せるのは、これまで積み重ねてきた経験値の証明である。  鈴木は評価を急上昇させたわけではない。すでに主力として計算される立場にあり、その期待を大きく裏切らなかった。驚きは小さくても、安定感は日本人打者の中でも高かった。

吉田正尚は苦しい立場に…

 一方で、最も厳しい立場に立たされているのが吉田正尚(レッドソックス)である。  打率.264を残したものの、3本塁打、OPS.725と指名打者としては長打力を示せなかった。守備で出場機会を広げることも難しい立場で、指名打者として起用されるには「まずまず」では足りず、打ち続けてアピールするしかない。  前半戦は成績そのものより、十分な打席を与えられない立場が重くのしかかった。後半戦で必要なのは復調の気配ではなく、起用せざるを得ないほどの結果である。チーム内での序列を覆す猶予は、それほど多く残されていない。  日本人打者5人の前半戦は、成績だけでなく、置かれた立場と評価の変化もくっきり分かれた。  前半戦の最優秀打者を1人だけ選ぶなら、OPSで両リーグ5位に入った大谷になる。それでも、開幕前から最も評価を上げたのは岡本和真だろう。序盤の苦戦を乗り越え、「メジャーでも本塁打を打てるのか」という最大の疑問へ22本塁打で答えを出した。  期待を背負いすぎた大谷、期待と不安を同時に膨らませた村上、求められた役割を果たした鈴木、期待に応える場所さえ限られた吉田。その中で岡本が、開幕前に付けられた疑問符を感嘆符へ変えた。5人の明暗がくっきり分かれた前半戦だった。 文/八木遊(やぎ・ゆう)
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。
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