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「なんかコントレイル安いな」デアリングタクトが3.3億円の陰で…無敗三冠馬がセレクトセールで明暗

エフフォーリア産駒に完敗…市場評価で広がった決定的な差

 この落差をさらに大きく見せたのが、エフフォーリア産駒の値段だった。  今年落札されたエフフォーリア産駒は、1歳10頭と当歳5頭の計15頭。平均価格は約1億2593万円に達し、コントレイルの約6477万円にほぼダブルスコアをつけた。  セール直前の2歳戦でも、エフフォーリア産駒が6勝を挙げた一方、コントレイルの現2歳世代は未勝利のまま。出走頭数が違う以上、これだけで種牡馬能力は測れないが、購買者の印象を左右するには十分に分かりやすい「6対0」だった。  両馬は現役時代にも一度だけ直接対決があった。2021年の天皇賞・秋で、当時3歳のエフフォーリアが4歳のコントレイルに勝利。着差は1馬身だったが、内容はエフフォーリアの完勝。そして5年後、今度は産駒の平均価格で2倍近い差がついた。  他にも産駒が初登場したジャスティンミラノにも平均価格で上回られた。5頭のうち4頭が落札され、平均はちょうど7000万円。さらに現役時代のライバル・サリオスが8頭平均5200万円で、コントレイルとの差は前年から大幅に縮まった。 競馬 現役時代のG1勝利数は、コントレイルが5勝、エフフォーリアが3勝、サリオスとジャスティンミラノが各1勝。4頭のうち、古馬になってからG1を勝ったのはコントレイルだけだ。  実績だけならコントレイルが文句なしの最上位だが、セリ市場で買われるのは過去の勲章ではなく、その血が次代に何を生み出すかという可能性だ。父の勲章が入口にはなっても、値札を守り続ける保証書にはならない。

父の実績だけでは高く売れない時代に…

 コントレイルを失敗種牡馬と断じるのは早い。初年度産駒から2頭の重賞馬が誕生し、菊花賞や古馬戦で評価を塗り替える余地も当然残されている。  ただし、「無敗三冠馬の産駒だから高く売れる」という時間は終わった。相場を取り戻すには、父の看板ではなく、産駒自身の走りでポテンシャルを証明する必要がある。  今年の平均落札額6477万円が一時的な底値なのか。それとも、新しい相場なのか。父の名で売れた時間を終え、産駒の脚で信頼を取り戻す戦いが始まった。 文/中川大河
競馬歴30年以上の競馬ライター。競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。競馬情報サイト「GJ」にて、過去に400本ほどの記事を執筆。
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